JOC パリオリンピックで日本選手団の「主将」廃止する方針(2024年3月20日『NHKニュース』)

 

JOC日本オリンピック委員会は、ことし7月に開幕するパリオリンピックで、これまで伝統的に設けてきた日本選手団の「主将」を廃止する方針であることが、関係者への取材で分かりました。

JOCはこれまで、夏と冬のオリンピックに出場する日本選手団の顔として伝統的に「主将」を置いてきました。

IOC国際オリンピック委員会は、開会式の旗手については大会に出場する国と地域に男女1人ずつの起用を求めているものの、「主将」は日本独自のもので選手にかかるプレッシャーや負担が指摘されていました。

このためJOCは見直しを検討し、去年、中国で行われたアジア大会では「主将」を置かないトライアルを実施するなど、パリ大会に向けて意見を集めてきました。

関係者によりますと、そうした結果を踏まえ、選手にかかる負担を軽減するためことし7月26日に開幕するパリオリンピックでは「主将」を廃止する方針を固めたということです。

21日、都内で開かれる理事会で正式に決定すれば、1952年のヘルシンキ大会で定着して以来、初めて日本選手団で「主将」が置かれないオリンピックとなります。

過去の大会では、柔道でともに金メダルを獲得した山下泰裕氏や古賀稔彦氏などが「主将」となり、名実ともに選手団の顔となったほか、3年前の東京大会では陸上男子100メートルの山縣亮太選手が務めました。