追徴課税20億円にJOC北野常務理事「遺憾」連発(2024年3月6日)

JOC 約20億円の追徴課税 東京国税局の調査で税務上の誤り指摘(2024年3月7日『NHKニュース』)

JOC日本オリンピック委員会は東京国税局の調査で収支の計上方法などについて税務上の誤りを指摘され、およそ20億円の追徴課税を受けたと6日、発表しました。「東京国税局と見解には相違がある」としていますが、すでに修正申告を行ったと説明しています。

JOCは6日、都内で会見を開き、2022年度までの5年間のマーケティングの収支の計上方法などについて、東京国税局の調査で税務上の誤りを指摘され、合わせておよそ18億円の申告漏れがあるとして、過少申告加算税を合わせ、およそ20億円の追徴課税を受けたと発表しました。

収益を計上すべき年度や、損金の計上について指摘を受けたということで、JOCは「税務上の問題は無いと認識しており、東京国税局との見解には相違がある」としながらも、すでに修正申告を行い、全額を納付したと説明しました。

JOCは修正は「遺憾だ」としたうえで、「今後の大会に向けた選手強化事業が影響を受けることがないよう運営し、適正な申告納税に努めていく」としています。

JOC 東京国税局との見解相違について説明

JOC日本オリンピック委員会の北野貴裕常務理事は東京国税局と見解に相違があると主張した理由について
▽各年度において監事および独立監査人による会計監査を受けていることや
法人税などの計算は税理士法人に委託し、収支の計上方法などについて適正な見解を得ていることを挙げました。

一方で、不服を申し立てずに修正申告を行ったことには、「大変な労力とお金、時間がかかる。結果的に認めざるを得なかった」と説明しました。

そのうえで、「JOC内部留保をするような会計方針ではなく、すべての収益を選手強化や競技団体の支援、スポーツの普及振興に充てている。今回の国税局の指摘は本当に遺憾だが、会計処理をしかるべき専門家に委託しながら見解の相違が起きてしまった。今後、こういうことがないようにしたい」と話していました。

JOCの令和4年度の決算では
▽経常収益がおよそ153億5000万円
▽経常費用がおよそ134億6000万円
▽正味財産の期末残高は106億9000万円余りで
法人税などの額は1億8000万円余りでした。