岸田文雄首相(自民党総裁)は15日の参院予算委員会で、自民党和歌山県連主催の懇親会に露出の多い姿の女性ダンサーを招いた問題について「極めて不適切であり、誠に遺憾であることはしっかり申し上げなければならない」と述べた。立憲民主党の石川大我氏への答弁。
首相は党組織運動本部で関係者の聴取や事実確認を行っているところだと説明。「党の対応が問われている。事実を確認した上で今回の事案についてしっかり整理し、取りまとめていかなければならない」と述べた。
懇親会に参加した藤原崇前青年局長と中曽根康隆前青年局長代理の処分については「2人は青年局の役職を辞任したと承知している。今後は実態を把握した上で判断していくことになる」と述べるにとどめた。
また、札幌高裁が14日に同性婚を認めない現行制度は違憲だと判断したことに関し、首相は「現段階では確定前の判決であり、他の裁判所で同種訴訟が継続している。引き続き判断を注視したい」と答弁した。
首相は「当事者双方の性別が同一である婚姻の成立を認めることは憲法上想定されていないということが従来の政府見解だ」と指摘。「政府としては、少なくとも同性婚に関する規定を設けないことが憲法に違反するものではないと考えている」とした。【樋口淳也、川口峻】