凖強姦容疑でこのほど逮捕された榊英雄容疑者(53)は、映画監督という立場を悪用して、俳優志望の女性らを毒牙にかけていた。逮捕容疑の女性は榊容疑者が演技指導するワークショップで知り合い、榊容疑者は食事をした後に「演技のことを話そう」とマンションに連れ込み、「映画に出るなら裸にならなきゃならない時もあるだろ」などと言って性的暴行した。
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これは2016年5月のことで、22年の週刊文春には路上で暗がりに連れ込んで「騒いだら殺す」などと脅して女性を犯すなど、常習的に強姦を繰り返しており、複数の女性から被害届が出ていた。映画など芸能関係のこうした性犯罪は氷山の一角で、榊容疑者のような輩が野放しになっているというから、恐ろしい。
「仕事上の優位な地位を振りかざしての蛮行は、昨年改正された不同意性交等罪が成立する事案といえるでしょう。
ただ、今回は同罪成立前、凖強姦容疑だったため、逮捕まで時間がかかったのではないでしょうか。
また、複数の被害者が刑事告訴しないと、なかなか警察が動かないという声もあります」と、法曹関係者は言う。今後は改善されていくと期待するというが、まだそこまでいっていないのが現状のようだ。それで、榊は野放しになっていた。
■居酒屋、ライブハウス、ラーメン屋…
「連続強姦疑惑が報道されたことで映画がお蔵入りになり、業界から干された挙げ句、妻から2人の娘の親権を持って離婚された。しかし榊容疑者は、またワークショップを開いて『榊シンイチに改名します』と宣言、映画監督としての復帰をもくろんでいた。そして、都内ラーメン店で働いていると一部女性誌が伝えていました」(週刊誌デスク)
その胸中は不明だが、榊容疑者と知らずに店で接客を受けたり、同じ店内で知らずに働いていた女性従業員はその素性を知ったら、どう思うのだろうか。何がしか、身に危険を感じたりしていなかったのか。ある芸能プロデューサーはこう言う。
「実は、そうした業界やらかし系が何食わぬ顔で社会に潜伏し、ごく普通の一般女性らと接点を持っているんです。人手不足の昨今は居酒屋など飲食店に履歴書なしで働けるところもあるというし、最近のライブハウスは入場の際にSNSでの応募を求めるようになっていて、そこから好みの女性客を物色し、ナンパしたりしているのもいる。ストーカーや性犯罪絡みで、警察沙汰を起こしている輩が、です。その店などに行くとき、お客はスタッフや従業員の素性を知らないのに、その従業員らから、いいように物色されているというのが、現代社会には事実あるんです」
映画監督や俳優志望者が、ワークショップに行くのは、業界関係者とつながりをつくり、勉強もして、夢をかなえたいからだ。それを手ぐすねひいて待ちかまえ、20代女性らを榊容疑者は毒牙にかけていたとされる。 「似たような事案で出版社の雑誌編集デスクの座を追われたりしても、その肩書で、女性に近づこうとする輩もいたりしますね」(前出の芸能プロデューサー)
もちろん榊容疑者のような不逞の輩はごく一部ながら、華やかな業界の暗部はすぐそばにぽっかり穴をあけている。