衆院予算委 2日午前9時から与党予算案2日中に衆院通過の考え（２０２４年３月２日『NHKニュース』）

新年度予算案をめぐって、国会では、土曜日の2日も衆議院予算委員会で審議が行われます。与党側が年度内成立が確実になる2日中に衆議院を通過させる考えなのに対し、野党側は審議の内容などを踏まえ対応を判断する方針で、大詰めの調整が行われる見通しです。新年度予算案について、1日に自民党が採決の構えを示したことを受けて、立憲民主党は審議が十分ではなく認められないとして、小野寺予算委員長の解任決議案と鈴木財務大臣の不信任決議案を相次いで提出しました。

決議案はいずれも、衆議院本会議で与党などの反対多数で否決されましたが、こうした対応のため、審議は1日夜11時半ごろまでに及び、予算案を審議している予算委員会は、土曜日の2日も午前9時から岸田総理大臣らに出席を求め、1日に行われなかった分の質疑を行うことになりました。
与党側は、予算案に能登半島地震に対応する予備費などが盛り込まれていることから、年度内の成立が確実になる2日中に委員会と本会議で採決を行い、衆議院を通過させる考えです。
自民党の森山総務会長は「予算案の年度内成立を確実にするのは与党として当然の責務だ」と述べました。
一方、立憲民主党の泉代表は「予算委員会で国民のために全力を尽くす。予算案は内容に問題があり、反対の姿勢だ」と述べました。
野党側は審議の内容などを踏まえて採決に応じるか判断する方針で、与野党の間で大詰めの調整が行われる見通しです。

自民加藤前厚労相「被災地の声受け止めて進める」

衆議院予算委員会で与党側の筆頭理事を務める自民党の加藤前厚生労働大臣は1日夜、記者団に対し「残念ながら土曜日にずれ込んでしまったが能登半島地震の被災地からは、予算案の自然成立が見通せる段階での衆議院通過を求める声が強いので、それをしっかりと受け止めて進めていかなければならない」と述べました。

立民泉代表「国会や役所の負担も考えたあす全力を尽くす」

立憲民主党の泉代表は1日夜記者団に対し「岸田総理大臣が2日までに予算案を通過させることにこだわって無理な日程を仕掛けてきた。われわれは『やりすぎだ』と抵抗してきたが、国会や役所の負担も考えなければならず、これ以上、夜に及ぶことを選択せず、あすの予算委員会で国民のために全力を尽くすしかない」と述べました。
また、新年度予算案への賛否については「質疑の内容を見ることになるが、少子化対策の支援金の解明も不十分で、予算案は問題がある。反対の姿勢だ」と述べました。