ランドセルでなければいけない?(2024年2月28日『琉球新報』-「金口木舌」)

ジャンボフランクと真っ黒のフランク、生姜ウインナーも入った ...

 

 スーパーの加工肉コーナーに整然と並ぶ、ウインナーの入った四角形の袋。2年前まで「売り場で目立つ」などの理由で巾着袋の形をしていた

▼袋の形を変更したのは、プラスチック削減が理由。業界全体で取り組んだ。あるメーカーはプラスチック使用量が28%削減されたという。当たり前を見直すことで、環境に優しく費用も削減され「八方よし」となった
▼当たり前を見直す動きとして、通学かばんに注目が集まる。那覇市教育委員会は、ランドセル以外のかばんも選択できるよう、市内全小学校に周知する。発端は沖縄市の山内小学校が保護者に同様の通知をしたこと。高額な購入費が負担になる家庭への配慮があった
▼「ランドセルでなければいけない」というルールはなく、各学校に対応は任されている。那覇市では外国籍の子どもの増加も背景にあるという
▼違うかばんを持つ子に肩身の狭い思いをさせてはいけない。学校だけでなく保護者やかばん業界を巻き込みながら、形や価格など選択肢の幅を広げることが「八方よし」の鍵になる。

 

「ランドセルでなくてもいいよ」沖縄市の山内小が保護者へ通知 子どもの体や金銭負担を考慮(2024年2月17日)

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