北九州市が公共施設予定地で出土した初代門司駅の関連遺構の撤去を進めていることに対し、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の諮問機関「国際記念物遺跡会議(イコモス)」は18日(日本時間19日)、同市や同市議会などに対して、解体を非難し、遺構の保全を訴えるテレサ・パトリシオ会長名の声明文を発表した。
日本イコモス国内委員会によると、声明では撤去開始を受けて「深く落胆している」と表明。遺構の一部を埋め戻して保存し、新施設で展示する市の方針について、「遺跡の中核的要素を適切に保護することができない」と批判した。その上で、解体工事を中止し、専門家や市民などと対話をして保存計画を策定することなどを求めている。