望まれるご快復
雅子皇后は今月9日、61歳の誕生日を迎えられた。依然、ご体調には波があるとされるものの、令和の御代替わり以降、地方や外国訪問など、ご活動の幅は広がりつつある。そんな中、トランプ米次期大統領夫妻との再会シナリオが急浮上しているという。
***
雅子皇后に“異変”が
宮内庁担当記者が話す。
「昨年は『ご感想』の内容が記者会に知らされたのは公表ギリギリの前日夕方でした。今年は当初、“6日(金曜)の16時に知らせる”と宮内庁からアナウンスがありましたが、実際に内容が伝わったのは同日23時過ぎ。ところが翌7日の20時ごろに改めて修正版がメールで届いたのです」
一度、伝えられた「ご感想」が引っ込められ、新たに“完成版”が届くのは近年にはないことだとか。
「確認すると、表現などの細かな修正が数カ所に施された程度で、直す必要があったのか、一読しただけでは分からない微細な差異でした。例年、雅子さまは自らの手でご感想の推敲を重ねられますが、今回はいつも以上に完璧を期されたと感じ、雅子さまの気力の充実を表しているとの声もあります」(同)
「やはり外国訪問は負担が大きい」
ご感想とともに発表された医師団見解にも、同じような見方ができるという。
皇室解説者の山下晋司氏が語る。
「昨年同様、皇后陛下のご体調については〈御快復の途上にあり、依然として御体調には波がおあり〉と記され、好転の兆しなどプラスの要素は記述されませんでした。ただし気がかりなマイナス面も指摘されておらず、少なくともこれまでと同じペースでのご活動が可能な状態であられると判断できます」
雅子さまご自身が〈心が締め付けられる思い〉と記されたのが、元日に起きた能登半島地震だ。陛下とご一緒に今春に2度、被災地を訪問されたが、4月の慰問は日帰りの強行日程だったにもかかわらず、無事にこなされ周囲を驚かせた。
一方で、このたび〈深く心に残る滞在になりました〉と述べられたのが6月の英国訪問である。
「滞在は8日間に及びましたが、雅子さまが公にお姿を見せたのは3日間のみとなりました。天皇皇后両陛下がご一緒だったのは、ともに留学経験のあるオックスフォード大学へのご訪問や晩餐会などに限られた。2004年に適応障害を公表されて以降、療養を続けられている雅子さまですが、“やはり外国訪問はまだ負担が大きい”とささやかれました」(宮内庁関係者)
来年の訪問国として最有力視
実は「25年は両陛下にとってビッグイベントの続く1年になる」(前出の関係者)と目されている。
そして、最も注目を集めているのが、6年ぶりとなるトランプ大統領との再会の可能性だという。
「昨年はインドネシアに国賓として訪問されるなど、両陛下は最近、年に1度のペースで外国に足を運ばれています。今年の訪英に続き、来年の訪問国として現在、最有力視されているのがアメリカです。19年に天皇陛下が即位され、最初の国賓となったのがトランプ大統領夫妻でした。来年1月のトランプ政権発足後、答礼として両陛下をアメリカへ招待するシナリオが現実味を帯びて語られているのです」(同)
19年の来日時に話題となったのが、皇居の宮殿「竹の間」で開かれた両陛下との会見だった。雅子さまはメラニア夫人と終始、流ちょうな英語で会話をなされるなど、細心の心配りを見せられ、会見は打ち解けたムードのまま進行した。
「宮中晩餐会を終えたお見送り時、トランプ氏は陛下の手を握って謝意を伝達。雅子さまにも笑顔で語りかけると、メラニア夫人が自ら雅子さまに歩み寄る場面がありました。すると雅子さまは夫人の手を握り、両頬を軽く寄せあうチークキスを交わされたのです」(同)
「トランプ大統領は日本製鉄によるUSスチールの“買収阻止”を宣言するなど、早くも就任後の日米関係には不透明感が漂います。しかし訪米が実現すれば、雅子さまとメラニア夫人との関係はさらに深まり、過度の対日圧力抑止など、大統領に冷静な判断を促す一要素となるかもしれません」
期待とご体調面での不安が入り交じる中、再会は果たされるか。
「週刊新潮」2024年12月19日号 掲載