涙ながらに「極刑を下して…」“ルフィ事件”実行役のリーダーに無期懲役求刑
被告が希望したのは、求刑を上回る量刑でした。
永田陸人被告(23)の意見陳述
「極刑でも償えないと思います。死刑が一番ふさわしいと加害者からも強く望みます」
実行役のリーダーを命じられた永田被告は、この裁判で何度も涙を見せました。
“ルフィ”や“キム”などと名乗る指示役が暗躍した一連の広域強盗事件。永田被告は東京・狛江市の住宅に押し入り、90歳の女性を死亡させて高級腕時計を奪った罪などに問われています。
永田被告は初公判から起訴内容を認めています。
永田陸人被告(被告人質問) 「人のことを傷つけるだけの人生なんて嫌でした。僕のようなSNSで集められて犯罪するような最低な若者をなくす行いをしたいです。闇バイトしてどうなったか社会に発信できたらいいな」
狛江の現場では、バールで殴りつけても女性が現金のありかを言わなかったので、指示役のキムに、連絡を取ったといいます。すると、女性の写真を撮って送るよう命じられます。画像を確認したキムは「あちゃー人違いですね」と笑いながら答えたということです。
24日の法廷では遺族の思いが代読されました。
亡くなった女性(90)の息子 「手首には結束バンドの痕がはっきり残っていました。何とか逃げようと皮膚が切れるくらい抜け出そうと力を込めて、死ぬ間際まで亡き父に助けを求めていました。被告には憎しみしかない。闇バイトの強盗は多発しています。『悲惨な事件は許せない』と示さなければ終わらない。極刑を希望します」
検察側は「大金欲しさから犯行グループに加わった利欲的な動機に、汲むべき事情はない」として無期懲役を求刑しました。それを受け、被告は…。
死刑を求める一方で、これまでの裁判では「行きたい刑務所があり、そのために控訴する」とも話しています。永田被告は6つの事件で起訴されていて、判決は来月7日に言い渡される予定です。