総裁選 5度目挑戦の石破茂氏、「小石河連合」の連帯意識は変わらない 「いつか総理総裁になる人」と小泉進次郎氏を称賛(2024年9月22日『サンケイスポーツ』)

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スポーツ紙合同インタビューに応じた石破茂氏=東京都千代田区(撮影・高橋朋彦)
自民党総裁選(27日投開票)に出馬している石破茂元幹事長(67)がこのほど、東京都内でスポーツ紙合同インタビューに応じ、「最後の戦い」と位置づける5度目の挑戦へ強い決意を示した。前回総裁選での「小石河連合」、そして今回の〝最大のライバル〟と目される小泉進次郎環境相(43)への思いについても語った。
「自分の役割として、総理総裁に挑むのは終わったと整理していたつもりだった」。特徴的なゆったりとした口調で、石破氏は3年前を振り返った。前回2021年の総裁選で石破氏は出馬せず、小泉氏とともに河野太郎氏(61)を支援。「小石河連合」として話題となった。
それでも、世論調査ではその後も「次の総裁」として人気1位の常連であり続けた。「全国に行って、ただ話すだけでなく、なるべく長く滞在するようにしていた。そんなところが認められたのだろうか」。ウクライナ情勢、政治不信、自然災害の頻発、地方の衰退…次々と課題を挙げて「最後の戦いとして、皆さまに判断いただきたい」と5度目の挑戦に立ち上がった。
「小石河」の3人が相争うことになった。「連帯の意識は変わっていない」と言い切る。
「議論していて、深くうなずくことも多い。誰がどういう立場になっても『小石河』の時の思いは共有していきたい」。特に小泉氏については「注目され過ぎでかわいそうなところもある」と気遣いながら、「必ず(いつか)総理総裁になる人。大事にしていきたいし、使い捨てにするようなことはあってはならない」。どのような問いにも落ち着いて答える元幹事長の口調が、少し鋭くなった。
「私自身が挫折と失敗の連続だった。若い人に同じようなことを繰り返させないようにすることも(ベテランの)責任だと思う」
鉄道やアイドルなどの「オタク」でも知られるが、「最近はそういうものに接する時間がないんだ」と苦笑した。「昭和40年代、50年代の漫画とか読みたいけどね」。再び〝役割〟に目覚めた石破氏。オタク活動に浸るのは、まだしばらく先のようだ。