立民代表選、国会議員支持は野田佳彦氏が37人でトップ 枝野幸男氏25人で2位(2024年9月15日『産経新聞』)

キャプチャ
街頭演説後、写真撮影に応じる(左から)泉健太代表、枝野幸男前代表、野田佳彦元首相、吉田晴美議員=15日午後、栃木県宇都宮市(酒井真大撮影)
23日投開票の立憲民主党代表選で、野田佳彦元首相(67)が党所属国会議員136人のうち37人(27・2%)の支持を固め、他の3候補に先行していることが15日、産経新聞の取材で分かった。枝野幸男前代表(60)は25人(18・4%)をまとめて追い上げを図る。泉健太代表(50)は21人(15・4%)、吉田晴美衆院議員(52)は17人(12・5%)の支持にとどまった。
キャプチャ2
国会議員や各陣営関係者への取材を基に支持動向を探った。態度が未定または不明の国会議員も36人いるため、情勢は今後変わる可能性がある。
代表選では、有権者の票がポイントに換算されて勝敗が決まる。合計740ポイントの半分は地方議員と党員・協力党員で占められることから、国会議員の支持が少ない候補が勝利する余地もある。野田陣営関係者は「党員票では枝野氏が強い」と語り、全体では野田、枝野両氏の競り合いになるとの予測を示した。両氏による決選投票にもつれこむ展開も予想される。
野田氏は、自身の擁立に動いてきた側近議員に加えて、小川淳也政調会長後藤祐一国対副委員長ら幅広い層から支持を受ける。12日の決起集会の国会議員参加者は30人で、代理出席も含めると59人となった。首相や財務相を務めた豊富な政治経験への期待感から、今後も支持者を積み増すという見方は根強い。
枝野氏は、党内最大グループ「サンクチュアリ」を軸に支持拡大を図っており、海江田万里衆院副議長、長妻昭政調会長らも枝野氏を支える。
泉氏は、推薦人となった議員のほか、牧山弘恵参院議員会長代行らの支持を取りつけたが、広がりを欠いている。
衆院当選1回の吉田氏は、荒井優衆院議員ら若手や、告示日に候補一本化で合意した江田憲司元代表代行らが支持する。21人の推薦人には他陣営からの「名義貸し」も含まれているため、支持者数が出馬に必要な推薦人数(20人)を下回った。
立憲民主党代表選の仕組み 国会議員136人と国政選挙の公認候補予定者98人、地方議員1236人、党員・協力党員11万4792人が投票権を持つ。国会議員は1人2ポイント、公認候補予定者は1人1ポイントの計370ポイントが割り振られる。地方議員と党員・協力党員には半分の185ポイントがそれぞれ与えられ、候補に「ドント方式」で配分される。合計740ポイントの過半数を獲得した候補が当選し、最初の投票で過半数獲得者がいなければ決選投票を行う。