立民代表選、新旧トップら3氏が軸 「4人目」の出馬焦点 31日で告示まで1週間(2024年8月30日『産経新聞』)

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立憲民主党代表選顔ぶれ
31日で告示まで1週間となる立憲民主党代表選は、既に立候補の意向を表明済みの枝野幸男前代表(60)と野田佳彦元首相(67)、推薦人確保を急ぐ泉健太代表(50)の3人の争いが軸となる見通しだ。来週中盤に構図が固まるとみられ、3氏とは別の人物が名乗りを上げるかが焦点となる。
代表選は、泉氏の任期満了に伴って9月7日告示、同23日投開票の日程で行われる。8月26日の立候補予定者説明会には、3氏と江田憲司元代表代行(68)、馬淵澄夫国土交通相(64)、吉田晴美衆院議員(52)の計6陣営と、予定者を明示しない1陣営が参加した。
党内最大グループ「サンクチュアリ」(約30人)は30日の総会で枝野氏支援を決めた。「花斉会」(約10人)は野田氏、「新政権研究会」(約20人)は泉氏をそれぞれ支える。野田氏に対しては中堅・若手の「直諫(ちょっかん)の会」(約20人)内にも支援の動きがある。
立候補には党所属国会議員(136人)のうち20人の推薦人が必要となる。立民のグループは自民党派閥に比べると結束の度合いが緩やかで、複数を掛け持ちする議員も少なくない。一定規模のグループに支援される泉氏ですら、推薦人集めで苦戦を強いられているのはこのためだ。泉氏に近い議員は30日、「告示前に立候補表明はする」と語り、推薦人確保が最終段階にあることを示唆した。
枝野氏と野田氏、泉氏を除くと、推薦人が集まる可能性が最も高いのは江田氏とみられる。野田氏を担ぐことに反発する直諫の会の一部議員も江田氏支援に回る構えだ。
関係者によると、江田氏の推薦人になる見込みのある議員は10人超に達しているという。江田氏を中心とするグループ「ブリッジの会」が28日に栃木県日光市で開いた研修会には、江田氏本人を含め15人が参加した。江田氏は民主党に在籍した経験がなく、民主政権のイメージが強い枝野氏や野田氏を敬遠する議員の受け皿になる可能性もある。
馬淵氏は大西健介政調会長代理らから出馬要請を受けている。江田、馬淵両氏の協力関係を取り持とうとする動きもある。
一方、唯一の女性で当選1回の若手である吉田氏にとって、推薦人確保のハードルは高いようだ。関係者は「応援しているメンバーは、代表選のノウハウが乏しい若手が多い」と窮状を明かした。(深津響)