自民党総裁選、林芳正氏は9月3日にも出馬表明…麻生派は河野太郎氏以外の支援も容認(2024年8月28日『読売新聞』)

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記者会見する林官房長官(27日午前、首相官邸で)
 自民党総裁選(9月12日告示、27日投開票)を巡り、林芳正官房長官(63)は9月3日に国会内で記者会見を開き、出馬を表明する方向で最終調整に入った。関係者が明らかにした。
 林氏は衆院山口3区選出。参院で当選5回、衆院当選1回を重ね、外相や防衛相、農相などを歴任した政策通で知られる。解散を決めた岸田派(宏池会)の座長を務め、岸田首相(党総裁)を支えてきた。
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自民党総裁選出馬を表明した河野デジタル相(26日)=川口正峰撮影
 また、麻生派(54人)を率いる麻生副総裁は27日、同派に所属する河野太郎デジタル相(61)を支持する意向を表明した。派閥議員が他の候補を支援することも容認する。解散を決めた派閥も含め、派閥としての態度表明は初めて。
 麻生氏は横浜市で開いた派閥研修会で、26日に出馬を表明した河野氏について、「同じ釜の飯を食って育ってきた。同志としてしっかり応援していきたい」と述べた。「仲が良かった方々とやりたいという方もいるだろう。信念を大事にしてもらいたい」とも呼びかけ、厳格な一本化は行わない考えを示した。
 派内には、小林鷹之・前経済安全保障相(49)らを推す議員がいる。
 総裁選は多数の出馬で決選投票にもつれこむ公算が大きくなっており、決選投票では麻生派としてまとまった投票行動をとることを検討している。
 一方、小泉進次郎・元環境相(43)は30日に出馬表明の記者会見を開く予定だが、陣営幹部は「勢力の強い台風10号の状況次第では変更もあり得る」と語った。高市早苗経済安保相(63)は来週後半に出馬表明する方向で調整している。