箕面市長選で新人の原田亮氏が初当選…維新公認の現職首長が敗れるのは結党以来初めて(2024年8月25日『読売新聞』)

 大阪府箕面市長選が25日、投開票され、地域政党大阪維新の会公認の現職、上島一彦氏(66)らを破り、無所属新人の前府議、原田亮氏(38)が初当選を決めた。維新公認の首長が敗れるのは2010年の結党以来初めて。
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箕面市長選で現職候補の応援に駆けつけ、市民らに手を振る吉村代表(後方右)(24日、大阪府箕面市で)
 2021年の兵庫県知事選で国政政党の日本維新の会が初当選を後押しした斎藤元彦知事がパワハラなどの疑惑を内部告発された問題や、25年大阪・関西万博の会場建設費が上振れしたことなども影響したとみられる。
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初当選を決め、支持者らから花束を受け取り喜ぶ原田さん(25日午後10時41分、箕面市で)
当32,448 原田  亮 無新
 18,309 上島 一彦 諸現
  3,768 小林 友子 無新〈共〉
(〈〉内は推薦政党)

大阪・箕面市長選で維新の現職が落選 維新現職首長の大阪での落選は初 地盤で異変(2024年8月25日『産経新聞』)
 
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維新の現職を破って初当選を決め、支持者へのあいさつに臨む原田亮氏(中央)
任期満了に伴い25日に投開票された大阪府箕面市長選で、無所属新人の元府議、原田亮氏(38)が、大阪維新の会現職の上島一彦氏(66)らを破り、初当選を確実にした。大阪府内の約半数の自治体で首長を占める維新所属の現職が敗れるのは初めて。地盤の大阪での敗戦で、国政政党「日本維新の会」の運営も厳しくなりそうだ。
原田氏は昨年4月の大阪府議選箕面市豊能郡選挙区(定数1)に自民党から出馬し、維新候補に113票差で惜敗。今回は自民を離党して臨んだ。若さをPRし「子育て、教育世界一を目指す」と主張した。
25日夜、同市内の事務所に姿を見せた原田氏は万歳三唱をした後、「今の箕面市を変えてほしい、新しい箕面市を作ってほしいという応援が大きなうねりを作った」と喜びの声をあげた。
上島氏は北大阪急行電鉄の延伸にこぎつけるなど1期4年の実績を強調。だが、6月の市議会で維新が旗を振った2025年大阪・関西万博の会場の安全性などを疑問視した共産党市議に対し「万博行くなよ。出入り禁止や」とやじを飛ばし、抗議を受けるなど失言に批判が集まっていた。府知事の吉村洋文代表も応援に駆けつけたが、支持をまとめきれなかった。
事務所に姿を見せた上島氏は「ひとえに私の不徳の致すところ。4年間の実績を訴えたが、選挙戦から厳しいと感じていた。維新の逆風は感じかなかったが、原田陣営の若さを全面的に打ち出した戦略にやられた。これからほ維新の一兵卒として活動を続ける」などと述べた。
維新をめぐっては、地盤の大阪で異変が起き始めている。日本維新の会の藤田文武幹事長のお膝元で行われ新人同士の戦いとなった今春の大東市長選では、公認候補が無所属候補に敗れ
背景には、次の衆院選で維新と激突する自民・公明の巻き返しもあるとされ、激しいさや当てが始まっているようだ。
また、25日は箕面市議選の投開票も行われ、深夜に新議員が次々と決まった。

大阪で維新の現職首長初敗北 箕面、無所属元府議が破る(2024年8月25日『共同通信』)
 
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 6月、大阪府箕面市で記者会見する上島一彦氏
 任期満了に伴う大阪府箕面市長選が25日投開票され、無所属新人の元府議原田亮氏(38)が、政治団体大阪維新の会の現職上島一彦氏(66)、無所属新人の元府職員小林友子氏(76)=共産推薦=を破り、初当選を果たした。維新所属の現職首長が敗れるのは初めて。
 投票率は49・98%で、前回選を0・64ポイント上回った。
 維新は代表の吉村洋文知事が応援に入ったが、及ばなかった。府内では新人を擁立した4月の大東市長選に続く敗北となる。
 原田氏は元自民党府議。選挙戦では「子育て・教育世界一」を掲げた。
 上島氏は大阪・関西万博を巡り、市議会で「万博行くなよ」と共産市議にやじを飛ばし、撤回に追い込まれた。