大阪維新の会に所属する大阪府箕面市の上島一彦市長が、市議会で万博の無料招待事業の中止を求めた市議に「出入り禁止や」などとヤジを飛ばした問題で、上島市長は当初の主張から一転し「発言撤回」を発表しました。
■「万博行くなよ」「出入り禁止」とヤジ 20日には「撤回や謝罪しない」と発言
今月19日の箕面市議会で、共産党の市議が、万博の無料招待事業について、安全性に疑問があるなどとして中止を求めたところ、上島市長は「万博行くなよ」「出入り禁止や」などとヤジを飛ばしました。 上島市長は20日、記者団に対し「議場に不規則な発言をしたことは慎むべき、以後気をつけるが、自分の本音であり、撤回や謝罪はしない」と話していました。
■「玉川出禁」発言撤回の吉村代表 市長の「ヤジ」に「撤回すべき」と話す
しかし、大阪維新の会の吉村洋文代表は21日、記者団に対し、上島市長と直接話したことを明らかにしました。 吉村代表は、自らがことし3月にテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」のコメンテーターである玉川徹氏に対し「万博を出禁にする」という趣旨の発言をしたことについて「僕自身の発言がひどいと思う」とした上で、上島市長のヤジについても「維新の会としては処分しないが『撤回』した方がいい」と話しました。 また「シャットアウト(出禁)するということはよくないと思いますし、それは実際できないわけですけど、そういったことを言うよりは、丁寧にしんどい状況で課題も多いんだけど、歯を食いしばっても丁寧に説明を尽くしていくということをやるべきだと考えています」と述べました。
■「代表の説得を受けた」と箕面市長
これを受け、上島市長は関西テレビの取材に対し「代表の説得を受けたので、撤回したいと考えている。出禁という言葉は不適切だった。万博の成功のためにも、いらぬ疑念は払しょくしたい」と話し、21日午後に「発言の撤回」を発表しました。
■「考えの異なる人間を排除は首長として不適切」
そして、『発言撤回』発表後に開いた会見で上村市長は、「吉村代表の助言が撤回に影響をあたえたのか」との質問に対し、「よくよく考えた上ですが、吉村代表の発言というのは、尊敬すべき代表ですし、その方の助言は素直に受け入れたいという思いがありました」と話し、吉村代表の説得が撤回のきっかけになったと明かしました。 また、「維新は考えの異なる人間を排除(出禁に)するのか」と問われると、「考えの異なる人間を排除するという発言は首長として不適切だったと感じています。自分として至らなかったと思います」と述べました。
■吉村代表の「玉川撤回」発言 知らなかったと市長
さらに、吉村代表の「玉川出禁」発言について「吉村代表が3月でしたっけ、コメンテーターの方にですね、発言をしたことについて撤回をされたということを、私は認識していなくてですね、記者会見の昨日のやりとりの中で『吉村さんは撤回されてますが、市長はどうしますか?』というような(記者の)質問で、初めて知りました」と語り、20日まで吉村代表の「出禁発言」を『知らなかった』と述べました。
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