那須御用邸内を散策される天皇、皇后両陛下=21日午後、栃木県那須町

天皇陛下は17日、東京都港区のサントリーホールを訪れ、作曲家ヘンデルの傑作とされるオペラ「リナルド」のコンサートを鑑賞された。

コンサートの会場に到着された天皇陛下=17日午後、東京都港区(岩崎叶汰撮影)

コンサートは指揮・リコーダーの浜田芳通さんの「第53回サントリー音楽賞」受賞記念として行われ、陛下はさかんに拍手を送られていた。会場を後にする際には、「大変すばらしい公演で、楽しませていただきました」と関係者に言葉をかけられたという。

天皇、皇后両陛下は21日、静養のため那須御用邸付属邸(栃木県那須町)に入られた。長女の敬宮(としのみや)愛子さまは、日本赤十字社での勤務などを考慮し、今回は同行を見送られた。

両陛下は付属邸到着後、緑豊かな敷地内をご散策。マツムシソウオミナエシなど、季節の草花を楽しまれた。報道陣から、お二方での静養となったことについて問われ、陛下は皇后さまと顔を見合わせ「久しぶりですね」と語り、「那須の自然を楽しむことができれば」と笑顔を見せられた。

上皇ご夫妻は22日、静養のため、長野県軽井沢町に入られた。この日は、先の大戦学童疎開船「対馬丸」が撃沈されて80年にあたり、ご夫妻は宿泊先で静かに過ごされた。

JR軽井沢駅に到着された上皇ご夫妻=22日午後、長野県軽井沢町(酒井真大撮影)

秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さまは18日、東京都千代田区のホールを訪れ、「第41回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」に臨席された。

佳子さまは開会式のお言葉で、手話を用いて高校生らにエールを送り、「他の出場者との交流を深めることも楽しい時間になることでしょう」と伝えられた。

「全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」で、手話であいさつされる秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さま=18日午後、東京都千代田区

お言葉では、来年11月に東京などで開催される聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」にもご言及。「皆様も、色々な競技を観戦したり、ボランティアとして参加したりする機会があるかもしれません」とした上で、「世界で使われている様々な手話や国際手話、多様なコミュニケーション、多様な文化に触れることや、新しい出会いに繋がったら素敵だと思います」と述べられた。

コンテストには10人の高校生が出場し、聴覚障害の有無にかかわらず、手話を使って自らの体験や学びについて発表。緊張のあまり、途中で動きを止めてしまった出場者が、再びスピーチを始めると、佳子さまは大きくうなずかれていた。終了後、出場者らの席の近くを通る際には、手話で「お疲れ様でした」「ありがとうございました」などとねぎらわれていた。

日本馬術連盟の名誉総裁を務める常陸宮妃華子さまは20日、東京都内のホテルを訪れ、パリ五輪で銅メダルを獲得した総合馬術団体のメンバーらの慰労会に臨席された。

米国を私的に訪問していた三笠宮家の瑶子さまは20日、民間機で成田空港に到着し、帰国された。9日からの滞在期間中には、能登半島地震で被災した伝統工芸士を含むアーティストや、その作品など、日本の芸術文化を紹介する行事に臨席された。

高円宮妃久子さまは20日明治記念館(東京都港区)で開催された第41回産経国際書展の贈賞式に臨席された。最高賞「高円宮賞」の受賞作について、「作品として実に多様な表情を見せているところが魅力的でした」とたたえられた。

第41回産経国際書展の贈賞式でお言葉を述べられる高円宮妃久子さま=20日午後、東京都港区の明治記念館(酒井真大撮影)

【皇室ウイークリー】は毎週金曜日、「産経ニュース」に掲載している企画です。ニュース紙面ではあまり触れられない各宮家のご活動や、上皇ご夫妻のご様子を含め、宮内庁担当記者が皇室の1週間を振り返ります。紙面で掲載できなかった写真もご紹介しています。さらに「皇室ウイークリー」だけのために撮影した写真も、アップしています。

また皇室のご動静は、産経新聞社が取材協力している季刊誌『皇室 Our Imperial Family』でも、詳しくご紹介しています。