自民総裁選立候補の動き活発に名前挙がる候補者は（２０２４年８月１４日『NHKニュース』）

自民党内では、党幹部や閣僚を歴任した60代のベテラン議員が意欲を見せているほか、閣僚経験のある40代の議員も総裁候補として名前があがっています。

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このうち総裁選挙に過去4回、立候補した経験のある石破元幹事長（67）は、14日訪問先の台湾で記者団に対し20人の推薦人を確保できれば立候補する意向を示しました。

一方、現在、党執行部の立場にある茂木幹事長（68）は、立候補に意欲をにじませ、政策課題の検討を進めています。

また、現職の閣僚を務める河野デジタル大臣（61）は、先週、みずからが所属する派閥の会長を務める麻生副総裁に立候補の意欲を伝えました。

高市経済安全保障担当大臣（63）もみずからに近い議員らと会合を重ねています。

ただ、この3人は党執行部や閣僚として岸田総理大臣を支える立場にあることも踏まえ、立候補するかどうか、明言を避けてきました。

さらに、衆議院当選5回で環境大臣を務めた小泉進次郎氏（43）や、当選4回で経済安全保障担当大臣を務めた小林鷹之氏（49）の立候補に期待する声も出ています。

また前回の総裁選挙に立候補した野田聖子氏（63）の名前もあがっています。

党内では、多くの議員が立候補して活発な政策論争を行うことが望ましいという意見も相次いでいて、岸田総理大臣の表明を受けて、立候補に向けた動きが活発になる見通しです。

石破元幹事長「状況が整えば責任を果たしたい」

自民党の石破元幹事長は14日訪問先の台湾で記者団に対し、岸田総理大臣が自民党総裁選挙に立候補しない意向を表明したことについて「自民党が国民に対してきちんと責任を取るということは、自分が身を引くことだという判断であり、立派な決断だ」と述べました。

そして、みずからの総裁選挙への対応を問われ「立候補に必要な推薦人20人に推してもらえる状況が整えば責任を果たしたい」と述べ、推薦人を確保できれば立候補する意向を示しました。

そのうえで「きょうの大きな情勢の変化は議員の判断に影響を与えるものだと思う。できるだけ同じ志を持つ人に賛同してもらえればありがたい」と述べました。

自民茂木幹事長「極めて残念重く受け止めたい」

自民党の茂木幹事長はコメントを発表し「岸田政権はわが国が内外の困難な課題に直面する中、内政、外交両面で確かな実績を残してきた。政治資金や物価高の問題などで厳しい状況に置かれていたことは事実だが、岸田総理大臣が総裁選挙への不出馬を表明されたことは極めて残念だ。総理大臣を退任するという大変重い決断であり、重く受け止めたい」としています。

高市経済安保相「概算要求控える大事な時期岸田首相支える」

前回・3年前の自民党総裁選挙に立候補した高市経済安全保障担当大臣は、NHKの取材に対し「突然のことで驚いたが、今は来年度・2025年度予算案の概算要求を控えるなど大事な時期だ。しっかり岸田総理大臣をお支えしたい」と述べました。

小林前経済安全保障担当相「改革努力を議員が受け継いで」

総裁選挙への立候補に期待する声が出ている小林・前経済安全保障担当大臣は「防衛力の強化、継続的な賃上げ原発の再稼働など、難しい問題に取り組んできたことに敬意を表する。決断を重く受け止め、党が生まれ変わったと思ってもらえるような改革努力をわれわれ議員ひとりひとりが受け継いでいかなければならない」とするコメントを発表しました。

野田元総務会長「今なすべき『改革』進めていきたい」

前回・3年前の自民党総裁選挙に立候補した野田・元総務会長はコメントを発表し「まずは心からねぎらいの意を表する。総裁の継続を辞退したことは誰よりも重い責任を取ったということであり率直に評価したい。自民党は政治家として責任を取る潔さや国民政党としてのきょうじを取り戻さなければならず、今なすべき『改革』を国民とともに進めていきたい」としています。

麻生副総裁と茂木幹事長が会食

自民党の麻生副総裁と茂木幹事長が会食し、岸田総理大臣が来月の総裁選挙に立候補しない意向を表明したことを踏まえ、総裁選挙への対応などをめぐって意見を交わしました。

自民党の麻生副総裁と茂木幹事長は14日夜、東京都内のステーキ店で2時間余り会食しました。

この中で両氏は、岸田総理大臣が来月の自民党総裁選挙に立候補しない意向を表明したことを踏まえ、総裁選挙への対応や党内の情勢などをめぐって意見を交わしました。

茂木氏は、これまでに総裁選挙への立候補に意欲をにじませています。

一方、麻生氏は、先週、みずからが率いる派閥に所属する河野デジタル大臣から立候補の意欲を伝えられています。