ブレイキン女子 AMIが金メダル獲得!今大会からの追加競技でオリンピック初代女王に輝く【パリ五輪】(2024年8月10日『TBS NEWS』)

キャプチャ
ブレイキン初代女王に輝いたAMI
パリオリンピック™ ブレイキン女子決勝 AMIーNICKA(10日、コンコルド広場)
ブレイキン女子の決勝が行われ、湯浅亜実、ダンサーネーム・AMI(25、Good Foot Crew)が金メダルを獲得した。今大会から追加競技となったブレイキンでAMIは見事、初代女王に輝いた。
2019年、2022年と世界選手権を2度制覇したAMIは、予選を3戦全勝で通過すると、準々決勝、準決勝も危なげなく勝ち上がり決勝へと駒を進めた。
合計3ラウンドで行われる決勝戦の相手はリトアニアのNICKA(17)。第1ラウンド、AMIは流れるようなフットワークから、ダイナミックな回転技も見せる。第2ラウンドでも空間を広く使い、フリーズもビタっと止め、場内からも手拍子が起こる。そして迎えた最終第3ラウンド、細かい動きからのフリーズに、素早い足さばきも見せ、そこからダイナミックな回転技で決めた。結果は3-0でAMIの完勝となった。
戦いを終えインタビューに応じたAMIは「決勝は楽しもうと思って思いきりいこうと思ってやりました」と振り返った。優勝直後ということもあり「実感できてなくてフワフワって感じです」と笑顔を見せたAMI。「みんなからの『頑張って』って言葉や家族も応援に来てくれて、チーム・ジャパンも含めたみんなのサポートのおかげだなと思います」周囲への感謝を口にした。
ブレイキンは1970年代のアメリカ・ニュー―ヨーク発祥のヒップホップ文化から生まれたダンスで自由度の高いパフォーマンスが特徴。今大会から追加競技となったブレイキンは1対1の対決で、DJが流す音楽に合わせて即興でパフォーマンスを披露し合う。ジャッジが技術性、多様性、完成度、独創性、音楽性の5つの基準で採点し、勝負が決まる。

「えぇぇぇ!?」ブレイキン女子、41歳AYUMIが準々決勝敗退! “まさかの敗戦”もファン健闘たたえる「生き様魅せてくれた」【パリ五輪】(2024年8月10日『THE DIGEST』)
 
キャプチャ
パリ五輪で初採用のブレイキン。惜しくも敗退となった日本代表の福島あゆみ(ダンサー名・AYUMI)。(C) Getty Images
 パリ五輪の新競技ブレイキン女子の準々決勝は、現地8月9日、パリ・コンコルド広場で行なわれ、日本代表の福島あゆみ(ダンサー名・AYUMI)が、オランダ代表のインディアデウィ・サルトジョー(同INDIA)と対決した。
キャプチャ
 
 ブレイキン女子の41歳AYUMIは準々決勝で18歳INDIAと対決し、第1ラウンドは、即興で流れる音楽に合わせて、技を巧みに詰め込んでいき、先取。第2ラウンド、第3ラウンドも、身体のさまざまな部位を使い、床を回るパワームーブ系の技など、圧巻のダンススキルで魅せるも、ジャッジの心に響かず、得点を伸ばすことが出来なかった。結果的にINDIAに敗北を喫し、敗退となった。
 今大会で、五輪初採用のブレイキンは、会場も大盛り上がりで、ネット上でも全世界のブレイクダンスファンが熱狂し、大きな話題となった。
 中継でAYUMIのダンスをチェックしたファンからは、
「めっちゃ渋かったのに…」
「生き様魅せてくれたAYUMIカッコよかった」
「ああ、AYUMIさん負けてしまった…」
「すっごい美しいオシャレなムーブだった」
「えぇぇぇぇぇ!?!?!?贔屓目なしにキレもデキもノリもあったくない!?」
「涙出るほどかっこよかったです。本当にレジェンド」
「ジャッジの判定次第ともいえる接戦だったなぁ」
などと、数多くの反響が寄せられている。
 なお、日本のエース25歳の湯浅亜実は準決勝進出を果たした。

ブレイキン女子 AMI 湯浅亜実が金メダル パリオリンピック(2024年8月10日『NHKニュース』)
 
キャプチャ
パリオリンピックの新競技、ブレイキンの女子の決勝で、ダンサーネームAMIの湯浅亜実選手がリトアニアの選手に3対0で勝って、金メダルを獲得しました。
パリオリンピックで採用された唯一の新競技、ブレイキンはDJがかける音楽に合わせて1対1で交互に即興でダンスを披露し、技術や表現力、独創性などを競います。
25歳のAMIは決勝でリトアニアの17歳で去年の世界選手権を制したダンサーネームNICKAのドミニカ・バネビチ選手と対戦しました。
AMIは、1ラウンドでキレのある動きで音楽にあわせてピタリと動きを止める「フリーズ」を決めたほか、2ラウンドでは流れるような動きからしゃがんで手をつき、足さばきを見せる「フットワーク」を見せました。
そして、最後の3ラウンドでは音楽との融合性、「ミュージカリティ」で高得点を挙げ、3対0で勝って金メダルを獲得しました。
銀メダルはリトアニアのNICKA、銅メダルは中国の18歳でダンサーネーム671の劉 清※い選手でした。
※「い」は「さんずい」+「けもの偏」に「奇」
“まだ実感が沸かず ふわふわした感じ”
キャプチャ2
湯浅選手は、決勝直後のインタビューで「本当は決勝で披露する予定だったムーブを準決勝で出したので、決勝は楽しんで思い切りいこうと思っていた。いかに自分らしさを出せるかを考えて練習してきたので、緊張はしたが、いい意味でプレッシャーは感じなかった」と振り返りました。
その上で新競技の金メダリストになったことについて「本当なら泣きたいくらい、うれしいはずだが、まだ実感が沸いておらず、ふわふわした感じだ」と心境を話しました。
そして「家族やチームジャパンのサポートのおかげだ」と感謝の気持ちを話していました。
AMIのダンスの軸 “かっこよさ”
ブレイキンのすべての要素をトップレベルでこなすAMI、湯浅亜実選手がみずからのダンスの軸として挙げるのが「かっこよさ」です。
一つ一つの技やポーズ、それにスムーズな流れなど動きの細部にこだわってどの瞬間を切り取ってもかっこよく見えるダンスを追求してきました。
世界選手権を2回制するなどこれまで国内外で数多くのタイトルを手にしてきたAMIでしたが、「自分のスタイルでどこまでいけるのかを試したい」と臨んだオリンピック出場権をかけた大会では思わぬ苦戦を強いられました。
2連覇を狙った2023年の世界選手権ではリーグ戦でまさかの敗退。
続くアジア大会でも決勝で敗れ、なかなか結果を出せませんでした。
自分らしく踊ることを大切にしているAMIですが、思うように結果が付いてこない現状に葛藤を抱えていたといいます。
「今までの人生で一番ストレスがかかった時間だった」という苦しい時期で悩み抜いた末にたどりついた1つの答えが勝ち負けという結果にこだわるのではなく、「目の前のことに全力で自分らしく挑む」という気持ちでした。
そして、挑戦者の気持ちを持って臨んだオリンピックの予選シリーズでは持ち味とする流れるような「かっこいい」ダンスを出し切り、オリンピックの切符を勝ち取りました。
精神的にたくましくなり「選手全員の個性が輝くオリンピックになればいい」と自分のスタイルを世界で見せるためにステージに上がったAMI。
オリンピックで初めて実施されたブレイキンの最初の金メダリストになりました。