天皇皇后両陛下&チャールズ国王夫妻、お別れの日は共に「夫婦のリンクコーデ」で(2024年7月4日『25ans(ヴァンサンカン)』)

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Chris Jackson // Getty Images
まだ故エリザベス2世がご存命だった2020年に予定されるも、Covid19のパンデミックによって延期となっていた天皇皇后両陛下の英国ご訪問がついに実現しました。
2024年6月22日から29日まで、8日間の英国滞在ですが、チャールズ国王の賓客としての公式訪問は、25日から27日まで。その間がご公務というかたちとなり、それ以外はプライベートでのご予定ということになります。
今回は、公式訪問の最終日に私が注目したポイントやファッションの見どころを、お伝えしていきます。
国賓としての公式訪問、最終日(27日)。朝、バッキンガムパレスにて、チャールズ国王、カミラ王妃ご夫妻と公式なお別れのご挨拶をされる天皇皇后両陛下。
これまで様々な国賓の方々との同シーンを拝見しましたが、従来よりも長い時間にわたって、お別れを惜しまれていた印象でした。会話に区切りがつき、遂にお車へ…と思ったところで、皇后雅子さまがカミラ王妃とチークキスでのお別れをされ、おふたりの距離がより近くなったことを実感。最後はチャールズ国王へ同様のチークキスを贈られた皇后雅子さま
さらには、お車に乗られてからも、ずっと最後の最後まで国王ご夫妻に手を降り続けていらっしゃった皇后雅子さまのお姿に、胸がキュンとしました。
この時の、カミラ王妃のお見送りファッションは、ロイヤルブルーのドレススタイルでした。
鮮やかな色に、フィット&フレアのシルエットは昨今のカミラ王妃の鉄板で、お気に入りデザイナー、フィオナ・クレアのもの。さりげなくパフショルダーになった肩から袖口にかけて細くなった八分袖。
また、ウエストからヒップにかけての繊細なダーツなど、徹底的にスタイルが良く見えるパターンに計算されていることがわかります。胸には、サファイアがあしらわれたダイヤモンドのブローチを着用され、きっとこれは日本(国旗)への敬意を示されたのでしょう。
天皇皇后両陛下が去られたあと、カミラ王妃がチャールズ国王の背に手をあて、「お疲れ様でした」といった労いの意を思わせるシーンも。がん闘病中の中での、国賓おもてなし、本当にご苦労だったと推測致します。感謝してやみません。
チャールズ国王ご夫妻との公式なお別れの後も、ロンドンでご公務に臨まれた天皇皇后両陛下。昨年リニューアルオープンし、キャサリン妃パトロンとなられている、ヴィクトリア&アルバート子ども博物館を御訪問されました。
朝の国王ご夫妻との最後のご挨拶時からお召しになっていた、天皇皇后両陛下のお召しものについて。お仕立ての美しいスーツに身を包まれた天皇陛下。白のシャツに結ばれた、ピンクに薄紫がかったタイは、さり気なく皇后雅子さまのお洋服のお色と合わされたのでしょう。
皇后雅子さまは、淡いピンクのテーラードの一つボタンジャケットとミディ丈のワンピースとのアンサンブルをお召しになっていました。ジャケットの前立て部分には、白のレースが施され、上品なアクセントになっている上、ウエストを引き締めてみせる視覚効果もある、優れたデザインですね。
ジュエリーはこの日ももちろん、パール。パールのスタッズ型イヤリングに、粒の小さめな2連のネックレスを襟元にされ、大きさや長さなど、お洋服とのバランスが美しく、日本のロイヤルスタイルのお手本でした。
靴はクリーム色のローヒールと、お洋服と同系色で、全体的にワントーンのコーディネートがこの時期らしく、爽やかで気品溢れる着こなしでいらっしゃいました。
MIZUHO NISHIGUCHI