新紙幣発行まであと4日 渋沢栄一翁一色の盛り上がり 埼玉・深谷(2024年6月29日『毎日新聞』)

1万円札を模したケーキに喜ぶ「ふっかちゃん」=2024年6月29日午前10時16分、隈元浩彦撮影

1万円札を模したケーキに喜ぶ「ふっかちゃん」=2024年6月29日午前10時16分、隈元浩彦撮影

 渋沢栄一翁の新1万円札の発行(7月3日)まであと4日に迫った29日、生誕の地の埼玉県深谷市はいよいよ栄一翁一色になりつつある。

 深谷市民文化会館(同市本住町)で開かれた市のイメージキャラクター「ふっかちゃん」の「バースデイぱーちぃ」。「例年とは違うとびきりの誕生日」(市協働推進課の田島陽さん)というように、プレゼントされたのは、新1万円札を模したバースデーケーキ。肖像の方は、栄一翁ではなく、ふっかちゃんというのがミソ。

 各地からお祝いに駆けつけたご当地キャラの中には、東京都北区の栄一翁をイメージした「しぶさわくん」の姿も。屋外でもイベントが行われ、併せて数千人が特別なふっかちゃんデーを楽しんだ。

1万円札を模した短冊を手にする柴崎常一さん=埼玉県深谷市内で2024年6月29日午前11時3分、隈元浩彦撮影
1万円札を模した短冊を手にする柴崎常一さん=埼玉県深谷市内で2024年6月29日午前11時3分、隈元浩彦撮影

 また、同市上柴町西の複合商業施設アリオ深谷の催事場では「上柴地区こども七夕かざり」が開かれている。

 地元の子どもたちが思い思いのメッセージを短冊に寄せているのは、例年通りだが、その短冊は何と新1万円札を模したデザイン。遠目には竹に1万円札が鈴なりに下がっているよう。主催者の上柴地区青少年健全育成会の柴崎常一さん(72)は「栄一翁も志を立てることが大切だと説いています。子どもたちの『立志』に触れてもらいたい」と話した。展示は30日まで。【隈元浩彦】