展示施設は広報資料館「鎮守(ちんじゅ)の館」。沖縄戦の経過をジオラマと映像、ナレーションで伝える「戦史模型」がある。ナレーションで日本軍を「わが軍」と呼ぶほか、スクリーンには「皇国の春」を待ち望む牛島司令官の辞世の句を投影する。施設では15旅団の活動も同時に紹介している。
15旅団は本紙取材に対し「広報資料館は展示を分かりやすくし、建物の老朽化に対応するため刷新を予定している」と説明。軍服や戦史模型の取り扱いについて「今は決まっていない」と述べた。今月上旬から一般公開を中止していて再開時期は未定だという。
15旅団はHPにも牛島司令官の辞世の句を掲載しており、皇国史観を受け継ぐものと批判されている。市民団体などが相次いで削除を要請しているが、22日時点でも削除はされていない。
今年4月には、陸自第32普通科連隊(さいたま市)がX(旧ツイッター)に「大東亜戦争」という用語を使って投稿。侵略戦争の正当化だと批判され、その後削除した。中央の陸上幕僚監部は本紙取材に対し「情報発信の趣旨が正しく伝わるよう、広報実施担当官などに指導している」と説明した。