当確の報を受け、支持者とバンザイする宮里洋史氏(前列中央)=16日午後11時22分、西原町与那城の選挙事務所(金城健太撮影)
玉城知事は2期目の「中間評価」で県民の不信任を突き付けられ、厳しい県政運営となる。2年後の知事選にも大きな影響を与える。女性の当選者は8人で、過去最多だった7人を上回った。投票率は45・26%で前回を1・70ポイント下回り、過去最低となった。
野党・中立は、四つの常任委員会の全てに委員長を出しても多数を維持する「安定多数」となった。
改選前の与党と野党・中立は24議席で同数だった。野党・中立は中頭郡区で自民新人の宮里洋史氏(37)が与党現職を破り、1議席を伸ばした。与野党で分け合っていた定数2の糸満市区と宮古島市区でも野党・中立が総取りで2議席増。那覇市・南部離島区でも1議席を増やした。
自民党県連の島袋大幹事長は17日未明、沖縄県議選で自民や公明など玉城デニー県政に野党・中立の立場を取る候補が過半数の議席を獲得したことを受け「中学生の給食費を無償化する施策を突然打ち出したことや、水道代の値上げなどに対する民意が出たのではないか」と高揚した表情で勝因を分析した。那覇市内で記者団の質問に応じた。
自民は派閥の政治資金パーティー裏金事件で強い逆風があったものの、野党・中立が多数となる「ねじれ議会」を実現させた。
最大の政治決戦である2年後の知事選を見据え、島袋幹事長は「何としても県政を奪還するため、早急に人選を進めたい」と意気込みを見せた。(政経部・國吉匠)