前東京都知事で国際政治学者の舛添要一氏が14日、「ABEMA的ニュースショー」(ABEMA TV)に出演。学歴詐称騒動が再燃している小池百合子都知事を厳しく断じた。
10日発売の月刊「文藝春秋」は、小池氏の最側近だった元都民ファーストの会事務総長の小島敏郎氏による告発記事を掲載。4年前の都知事選前に起きた小池氏のカイロ大卒業を巡る学歴詐称騒動で、小池氏周辺は駐日エジプト大使館のフェイスブックに卒業を証明する声明文掲載の裏工作を行ったという。
さらに小池氏がカイロ大在学時に現地で同居していた北原百代氏の手記も掲載され「出てもない大学を『卒業した』と言ってはいけない」とカイロ大卒は虚偽だと告発した。
このニュースに舛添氏は「学歴詐称というのは、公職選挙法違反なんです。選挙公報に大学出てないのに大学出たって嘘ついてたら、当選無効になったりするんです。罪なんですこれは」と政治家が学歴を偽ることの重大性を指摘。 その上で、舛添氏は小池知事と初めて会った40年ほど前を回想した。当時「パリ帰り」の舛添氏と「エジプト帰り」の小池知事はメディアの脚光を浴び、テレビでよく共演したという。
舛添氏は「その時に本をもらったりしますから、その本に『カイロ大学 首席卒業』と書いてあるわけです。私は驚いちゃって『私は逆立ちしたってフランス人じゃないから、首席でパリ大学出るはずない。あなたカイロ大学首席卒業ってすごいね』って言ったら、彼女はヘラヘラっと笑って『あのね、学生私一人しかいなかったの。だから、首席でもあるしビリでもある。一人だからこうなったのよ』って言った。それをずーっと信じてきたんです」と当時の会話を再現した。
しかし、小池都知事が就任した2016年、記者会見で学歴について質問が出たと言い、舛添氏は「『学生の数がいっぱいいましてね』っていうのをまず言った。それで『首席』って言わないんです。『ベリーグッド』だと『いい成績ですと先生に言われ卒業した』と。私は一人だからトップというのを信じてきたが、まずそこから嘘ついてる」と顔をしかめた。
現在は「首席」ではなく「卒業」そのものに疑惑が出ている状況だが、舛添氏は「東京大学やパリ大学ではそういうことはありえないけども、エジプトのあそこの大学っていうのは、適当に卒業証明書を偽造したりするめちゃくちゃいい加減なんですよ。ということは何が起きてるかというと、エジプト政府に対して〝借り〟ができてるわけですよ」と解説。
その上で国政復帰説のある小池知事に対して、舛添氏は「国政に戻って外交なんかやれるわけないですよ。エジプトに頭上がらないわけですから。ある1つの国に負い目があるというのは、外交できませんよ。彼女が国政に出て外務大臣かなんかになった時に、エジプトが『あなた学生の時に偽造してあげたじゃないすか。もうちょっと援助よこしなさい』って言われた時に断れるか?ということになる。都知事はもつけど、国政はこの問題がある限り、無理だと私は見ます」と明言していた。