「仕事内容のわりに賃金が低い」 若手が定着しにくい"人手不足"の介護現場 「DX」でスタッフの負担軽減を図る施設も 課題に「デジタル格差」(2024年4月7日)

 ここでも人手不足が深刻な問題に。 そこで、2022年に導入したのが、「ライブコネクト」という介護支援システムです。 ベッドに設置した複数のセンサーにより、入居者の動きを検知したり、心拍や呼吸数などを把握したりすることができます。 また、管理画面は分かりやすいイラストになっています。

岩井あすなろ 加藤孝明 リーダー介護士

「(昔は)夜間は1時間に1回、巡視を行っておりましたが、機器を導入することによって2時間に1回に減らすことができ、職員の身体的負担の軽減になっております」 このシステムの導入で、スタッフが効率的に動けるようになったほか、睡眠状況などのデータを分析し、利用者へのきめ細かい介護も可能になったといいます。 岩井あすなろ 但井達恵さん 「以前で言う勘や長年培ってきた技術っていうだけではなくて、(データによる)根拠を持ってケアするってことで同じケアがしていけるというツールにはこのICTというものを使うとなるのかなと思ってます」

しかし、便利な反面、課題もあるようです。

岩井あすなろ 加藤孝明 リーダー介護士

「(デジタルが)苦手な者がいるのも現実問題であります。そういったデジタルの格差をなくして、これからは、その安定した介護サービスが提供できるようにしていきたいと思っております」 また、先ほどの高齢者向け住宅のスタッフは、「機械は冷たい」と感じる人へのフォローも必要と話します。

シェアグレイス商栄 小澤栄稔 施設長

「機械と人間というところのあたたかさと、デジタルの安心を掛け合わせて出来ればと考えています」 人手不足に悩む介護現場にとって救世主となっている「介護DX」。 まだ課題はありますが、今後も広がりをみせそうです。

山陰放送

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