昨年4月に首都圏の私大に入った新入生のうち、自宅外通学者の生活費は月平均1万9600円だったことが、私大などの教職員組合でつくる東京私大教連(委員長・濱岡剛中央大教授)の調査で分かった。
仕送りから家賃を引いた額で、1日653円で暮らしている計算になる。
自宅外通学者(1383人)の仕送りは、出費が落ち着く6月以降の平均で月8万9300円。前年度比700円増で、ピークだった1994年度の12万4900円より3割近く減った。家賃は平均6万9700円で過去最高だった。
◆「1000万円準備したけど足りなかった」
自宅外通学者が受験から入学までにかかる費用は、230万2181円と過去最高。家具やパソコンなど生活用品費が36万3800円で特に上がり、前年度比14%増。仕送りなども加えた、入学年にかかる総費用は312万7281円で、世帯の税込み平均年収952万円の32.9%を占める。
自由回答欄には「学資保険などで1000万円を準備したが足りず、奨学金を借りた」「子供2人の学費280万円、パソコン購入や定期代など300万円超。年収500万円未満の家庭ではあり得ない」「政府の子育て支援は小さな子だけでなく、いちばんお金がかかる大学生にも」などの声があった。 (榎本哲也)