自民党は17日、第91回党大会を東京都内のホテルで開催した。岸田文雄首相はあいさつで、派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた関係議員の処分について「（政治資金収支報告書への）不記載の金額や程度、これまでの役職等の議員歴や説明責任の果たし方など状況を総合的に勘案し、厳しく対応していく」と述べ、具体的な基準について初めて言及した。
首相は裏金事件について「当然のルールすら守れなかった。そこに緩みやおごりはなかったのか。深い反省の上に、政治の信頼回復に向けて、私自身が先頭にたって自民党改革、政治改革を断行する」と決意を語った。
来賓としてあいさつした公明党の山口那津男代表も「私たちの連立政権は2012年、政権奪還をして以来、最大の試練に直面している」と指摘。関係議員の説明責任について「残念ながら国民の納得感を得られるに至っているとは言えない。一層、説明責任を果たし、信頼回復に結びつけてほしい」と注文を付けた。
党大会では、会計責任者の有罪が確定するなどした場合は、議員本人も除名か離党勧告とする党規約などの改正について報告し、党則改正を決定した。また党の「解体的な出直し」を図り、派閥から金と人事を切り離すことで「これまでの『派閥』から脱却し、二度と復活させない」などと明記した24年運動方針を採択した。【池田直、竹内望、川口峻】
