自民 聴き取り結果公表 野党側は批判 “関係議員を政倫審に”(2024年2月16日『NHKニュース』)

自民 聴き取り結果公表 野党側は批判 “関係議員を政倫審に”(2024年2月16日『NHKニュース』)

 政治資金

 

派閥の政治資金パーティーをめぐる問題を受けて、自民党は安倍派や二階派の関係議員などに行った聴き取りの結果を公表しました。


野党側は調査は不十分だと批判を強めていて、関係議員を政治倫理審査会に出席させるよう引き続き求めていく方針です。

今回の問題を受けて、自民党は森山総務会長ら党幹部が関係議員などに行った聴き取りの結果を15日、報告書として公表しました。

報告書では安倍派と二階派の現職議員など85人に、派閥のパーティー券収入を議員側に戻す還付金などが確認され、おととしまでの5年間の総額が5億7949万円にのぼるとしています。

また当時から還付金などがあることを認識していたのは32人で、このうち11人は収支報告書に記載がないことを認識していたとしています。

さらに安倍派では、還付が場合によっては20年以上前から行われていたこともうかがえるとしているほか、所属していた議員から派閥幹部の責任を問う声が数多く上がったとしています。

岸田総理大臣は「今後も国民の信頼回復に向け、関係者には説明責任を果たしてもらわなければならない。党としても求めていきたい」と述べました。

これに対し野党側は立憲民主党の泉代表が「お手盛りの調査だ。調査に時間をかけて、出てきたものがこんなに中身が空っぽなものであれば、岸田総理大臣の責任も問われる」と述べるなど、調査は不十分だと批判を強めています。

野党側は、16日開かれる衆議院政治倫理審査会の幹事懇談会で、安倍派と二階派の関係議員を政治倫理審査会に出席させるよう引き続き求めていく方針で、還付金などが確認された議員全員を対象とする案も出ています。

新年度予算案の年度内成立に向けて衆議院通過を急ぎたい与党に対し、野党内には審査会の開催が確約されなければ予算案の審議には応じるべきではないという意見もあり、与野党の攻防が激しくなる見通しです。