「多様な愛のかたち」に思いを 同性婚の法制化求める弁護士らがチョコ配る(2024年2月14日『東京新聞』)

 全国6地裁・高裁で係争中の「同性婚訴訟」の弁護団や支援者らが14日朝、東京都港区のJR品川駅でチョコレートを配った。訴訟や多様な愛のかたちを知ってほしいと、バレンタインデーに合わせた。「誰もが平等に結婚できる社会を」などと書いたボードを掲げ、通勤客らに手渡した。
同性婚の法制化を訴えチョコレートを配る弁護士ら=東京都港区で

同性婚の法制化を訴えチョコレートを配る弁護士ら=東京都港区で

 14日は、同性婚を認めない現行制度は憲法違反だとして、同性カップルらが一斉提訴してから5年の節目。3月14日には東京地裁の2次訴訟判決と、高裁初となる札幌高裁の判決がそれぞれ言い渡される。
 チョコレートは、同性婚に賛同する明治グループが提供。性的少数者を象徴する虹色を包装に使い「理想が日常になりますように」と印字した限定商品で、品川駅では千個配った。
 原告らは都内で記者会見し、全国弁護団連絡会の須田布美子共同代表が、提訴後の5年で同性婚を認める国・地域は26から36に、国内のパートナーシップ制度導入自治体は11から390超に増え、最近の意識調査で賛成が7割に達したと発表。「変わらないのは国会、法律だけ」と強調した。東京2次原告の山縣真矢(やまがたしんや)さん(57)は「欧米だけでなくアジアでも同性婚が実現している。裁判で風穴を開けたい」と訴えた。(奥野斐)