17日の兵庫県知事選挙で再選を果たした斎藤元彦前知事に対し、“パワハラ”などの疑惑を調査する県議会の百条委員会が開かれ、11月25日に予定されている証人尋問に出頭を求めることが決まりました。
【ライブ配信】兵庫県知事選再選の斎藤元彦氏の疑惑を調査する百条委員会の委員長が会見 斎藤氏に対し来週の証人尋問への出頭要請を決定
斎藤氏の再選を受けて、元幹部職員が告発した“パワハラ”などの疑惑を調査する百条委員会は、18日午後4時10分ごろから兵庫県庁で、今後のスケジュールなどが話し合われました。
今月25日に行われる証人尋問には、元幹部職員の告発文に記載された7つの疑惑や、公益通報者保護などについて尋問が行うため、斎藤氏に出頭を求める方針が示され、委員会で了承されました。
委員の一人からは、「年内をめど」としていた調査報告のとりまとめについて、「もう少し時間をかけるべき」との意見も上がりました。
■奥谷委員長「知事選を考慮し非公開に」外部への音声データ流出を陳謝
委員会の終了後、奥谷謙一委員長らは会見を開き、「百条委員会についてSNSを中心にさまざまな批判があった。知事選に影響を与えないために10月24・25日の委員会を非公開にしたが、批判の中には『不都合なことがある』などと誤解や思い込みのもののあるが、知事選への影響を考慮したもの」と説明しました。
また、幹部職員への尋問の様子は11月22日をめどに公開する方針だとしています。
また、非公開で行われた10月25日の尋問で、奥谷委員長が片山元副知事の話を遮ったとする音声データが外部に流出したことについて、「県議会の信用にも関わる極めて憂慮すべき」と述べた上で、県民からの批判に対し「この場を借りてお詫びする」と陳謝しました。
奥谷委員長はその上で、元県民局長の代理人弁護士からの申し入れもあり、「(元県民局長の)個人のプライバシーは配慮すべき」との観点から片山氏を制止したと説明しました。
■奥谷委員長は、自身に対する「誹謗中傷」や「家族が避難を余儀なくされた」などと訴え
また、奥谷委員長は、選挙期間中に「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏からの「言葉の暴力」により「家族が避難を余儀なくされた」などと訴えました。
委員を務めていた県議の一人は18日、議会事務局に辞職願を届け出ています。
奥谷委員長は、選挙期間中に「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏が、奥谷氏の自宅の前で街頭演説を行い、「引きこもってないで家から出てこい」「これ以上、脅して奥谷が自死しても困るのでこのくらいにしておく」と言われたことを明かしいた。
奥谷氏は、母親に避難をさせる措置をとったことを打ち明け、「家族が怖い思いをしたのは大変遺憾。今後厳正に対応していきたい」と述べました。
さらに、18日、竹内英明県議が議会事務局に辞職願を届け出たことが明らかになっています。
上野英一委員は、竹内県議から「言葉の暴力が拡散して、家族が狂乱状態までになった。昨晩も話をしっかりしたが、家族から『政治の道から退いてほしい』と話があった」と相談を受けたと話し、「優秀な議員を追い込むほどのネットの怖さ、これを武器として選挙をする怖さがある。この問題をしっかりしないと、この国の政治が歪んでしまう」と危機感をあらわにししました。
奥谷委員長は、「調査を最後までやり遂げることで粛々と調査を進めることが大事。これまで通り調査を進めることに徹したい」と述べました。