手話ガイドで加賀探訪 北信越ろうあ者大会始まる(2024年10月6日『中日新聞』)

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九谷焼について説明するガイドの手話に注目する参加者たち=加賀市の県九谷焼美術館で
 北信越ろうあ者大会と北信越手話通訳問題研究集会(北陸中日新聞後援)が5日、加賀市文化会館で2日間の日程で始まった。初日は北信越地区から市内を訪れた聴覚障害者に、当事者らが手話でガイドをするツアーがあった。
 ガイドツアーは「県九谷焼美術館」(加賀市大聖寺地方町)と「中谷宇吉郎 雪の科学館」(同市潮津町)の2カ所であった。
 同美術館では、ともに当事者で小松市九谷焼職人、野田敏則さん(65)と滝本博文さん(69)がガイド役に。2人は、3カ月ほど前から、同館のガイドから館内の見どころなどの説明を受け、4回ほどリハーサルを重ねてきた。
 2人は、九谷焼の製法や、古九谷が再興した歴史などを手話で説明。訪れた聴覚障害者らは手話を見ながらメモを取ったり、興味深そうに作品をのぞき込んだりしていた。
 福井県から訪れた栗田健一さんは手話で「普段は耳が聞こえる人から説明を受けるが、今回は当事者が手話で説明してくれたので、深いところまで理解できた」とし、「コミュニケーションが取れるので、聞こえる人にも手話への理解が広まってくれるとうれしい」と訴えた。
 同行した石川県聴覚障害者協会評議員の篠原隆一さんは「加賀市内には観光資源が多くある。新幹線も開業したので、障害の有無に関係なく、加賀を楽しんでもらえるよう、手話通訳の養成に努めたい」と話した。
 6日は市文化会館で、能登町聴覚障害者向け就労支援施設「やなぎだハウス」の職員、沖田耐芽さんと県聴覚障害者災害救援対策本部の吉岡真人本部長による防災に関する講演やフィナーレがある。 (小川祥)
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