27日に選出された自民党の石破新総裁は、党役員と閣僚の人事について、党の新しい幹事長に森山※裕・総務会長を起用し、林芳正官房長官を続投させる意向を固めました。党の選挙対策委員長には小泉進次郎氏を起用する方針で、政権の骨格となる顔ぶれの人選を進めています。

組閣人事 林官房長官を続投させる意向固める

 

石破新総裁は、来月1日に発足させる新内閣で、今回の総裁選挙で争った林芳正官房長官を続投させる意向を固めました。

石破新総裁としては、総裁選挙で争った林氏の起用を通じて挙党態勢を築くとともに、重要ポストを多く務め、政治経験が豊富な林氏の手腕をいかすことで政権運営を円滑に進めたい狙いがあるものとみられます。

森山氏を党の幹事長に起用する意向固める

 

石破新総裁は、党の執行部人事で新しい幹事長に森山※裕・総務会長を起用する意向を固めました。

石破新総裁としては、豊富な政治経験や幅広い人脈を持つ森山氏を起用することで政策の推進を図るとともに挙党態勢を構築する狙いがあるものとみられます。

※「裕」は左側が「ネ」

小泉氏を選対委員長に起用する意向を固める

 

石破新総裁は、今回の総裁選挙で争った小泉進次郎氏を党の選挙対策委員長に起用する意向を固めました。

石破新総裁としては、党内で一定の支持を集めた小泉氏を起用することで党内融和を図るとともに、高い知名度や発信力をいかし、政権運営に弾みをつける狙いもあるものとみられます。

加藤元官房長官と岩屋元防衛相を党の要職か閣僚に

石破新総裁は、総裁選挙で争った加藤 元官房長官と、石破陣営の幹部を務めた岩屋 元防衛大臣を党の要職か閣僚で起用したいとしています。

また、みずからの側近の赤澤 財務副大臣を閣僚に、青木一彦 参議院議員を政府の要職で起用することを検討しています。

28日午後

石破新総裁 公明党の党大会に出席

 

石破新総裁は28日、公明党の党大会に来賓として出席しあいさつしました。この中で石破氏は民主党政権下で自民・公明両党が野党だった当時の経験に触れ、「いい時に一緒の人はいっぱいいるが、つらく悲しく苦しい時に一緒の人はほとんどいない。公明党には、つらい時、苦しい時に一緒にいていただいた」と述べました。

その上で「自公政権のもとでデフレ脱却に懸命に取り組んできた流れを確実なものにしていきたい。人口が減る中でいかに経済を維持していくか。日本を守り、国民を守り、地方を守る、そういう政権でありたい」と述べました。

そして「あと1年以内に国政選挙があり東京都議会議員選挙など多くの選挙がある。公明党の候補者がすべて勝利するよう自民党総裁として全力を尽くしていく。共に助け合い、日本のため、政権を維持するために全身全霊を尽くしていく」と述べ、両党で協力して次の衆議院選挙をはじめ、各選挙での勝利を目指す考えを強調しました。

28日午前

石破新総裁 党役員と閣僚の人事の検討に

自民党総裁選挙は27日、投開票が行われ、石破元幹事長と高市経済安全保障担当大臣の決選投票の末、石破氏が新しい総裁に選出されました。

これを受けて、石破新総裁は党の役員と閣僚の人事の検討に入りました。

28日は午前中、東京・赤坂の議員宿舎で人事構想を練っているものとみられ、30日の新執行部の発足と、10月1日の組閣に向けてできるだけ早く幹事長や官房長官といった政権の骨格を固めたい考えです。

これまでのところ、高市氏や小泉進次郎氏ら総裁選挙で争った議員は、政府や党の要職で起用する方向で調整しています。

また、森山総務会長を引き続き党の要職で起用する案が出ています。

一方、旧派閥からの推薦は受けないとしていて、どのように挙党態勢を構築するかも焦点となります。

石破氏は28日午後からは公明党の党大会に来賓として出席しあいさつするほか、党のポスターに使う写真の撮影を行うことにしています。

28日午前

立民 野田代表「しっかり対じしていきたい」

 

立憲民主党の野田代表は、神奈川県海老名市で記者団に対し「石破氏は総裁選挙に5回目の挑戦で総裁になり、万感胸に迫る思いを感じたが、ライバルなのでしっかり対じしていきたい。逃げるタイプではないと思うので、『裏金』の問題についても真正面から向き合ってほしい」と述べました。

その上で、来月1日に召集される臨時国会について「論戦と言っても、例えば衆参両院で予算委員会を半日ずつやるとか党首討論はやるがほかの委員会は開かないということであれば短すぎる。国民に信を問うには丁寧な議論があってこそ判断材料になる」と述べました。

あわせて読みたい