◆岐阜総合高時代には高校総体を2連覇
「相手とのやりとりを自分で生んで、その中で勝負を仕掛けるのが好き」と剣先での駆け引きを楽しみ、果敢に攻めるのが持ち味。今大会では準々決勝で上野優佳(エア・ウォーター)に競り勝ち、決勝では東晟良(せら=共同カイテック)に15-6で快勝。相手の疲労や練習不足があったとはいえ、パリで日本女子として初めて五輪の表彰台に立った実力者たちにも劣らぬことを結果で示した。
岐阜市出身。小学3年の時に、東京五輪代表の辻すみれ(大垣共立銀行)を輩出した地元の「はしまモアフェンシングクラブ」で競技を始めた。フルーレ一筋に打ち込み、岐阜総合高時代には高校総体を2連覇するなど有望株として期待されていた。
◆視界には2028年ロス五輪
さらなる飛躍のきっかけはこの春。大学進学で拠点を東京に移した。味の素ナショナルトレーニングセンター(北区)で五輪代表選手と剣を交えることも多くなり、「自分の弱い部分を見つけられた」。一つずつ課題をつぶしていき、これまでは「手も足も出なかった」という上野に勝つまでに成長した。
先輩たちが銅メダルを手にした瞬間は、自宅のテレビにかじりついて見た。「表彰式とか本当にうらやましいなと思った。自分もメダルを取りたい。これまで以上に強くなって、五輪出場を目指したい」。憧れの舞台はもう夢物語ではない。ロスで躍動する姿を思い描きつつある。(山内晴信)
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