あの“パワハラ議員”が小泉進次郎を応援、内部崩壊の予兆、ブーメラン発言…自民党総裁選で大失速、小泉進次郎陣営に何が起きているのか?(2024年9月25日『文春オンライン』)

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 進次郎氏は内閣支持率が高いうちの「早期衆院解散」を掲げる。
与野党の国会討論をせず、国民の判断材料もないまま解散するのは無茶では?」
 9月14日午後、日本記者クラブ主催の討論会で読売新聞の橋本五郎特別編集委員が質問した。
「判断材料がないというのは全く当たらない」
 ややムキになって反論する進次郎氏。
 ところが――。当の進次郎氏は10年、民主党菅直人内閣をこうブログで批判していた。
予算委員会も応じない。党首討論にも応じない。会期延長にも応じない。理由は、支持率が出来る限り高いうちに選挙をやりたいから。「選挙大好き内閣」そのものです〉
 典型的な“ブーメラン”だ。他陣営の自民党若手議員は「確実に評価を下げている」と冷ややかに見るが、さらに足下もぐらついている。進次郎陣営では“内部崩壊”の兆しもあるのだ。
「事務局長は、進次郎氏と勉強会仲間の小倉將信前こども担当相。また村井英樹官房副長官小林史明衆院議員が脇を固める。政策通として評価が高い3人は、いずれも40代前半。進次郎氏と同世代のホープです」(進次郎選対関係者)
 しかし、若手が主導権を握る現状を面白く思っていない勢力があるという。
「進次郎氏の後見人である菅義偉前首相に近い『菅グループ』の議員たちです。その一員の三谷英弘衆院議員は自身の扱いに不満を抱え、選対会議で大騒ぎし、出陣式にも顔を見せませんでした」(同前)
 三谷氏の事務所に確認すると、「選対の指示に従い、岐阜県で支援のお願いをしており、出陣式は秘書が代理出席しました。(不満があるため欠席したとの指摘には)かかる事実は毛頭ございません」と回答。
 そんな進次郎氏の陣営には、あの“パワハラ男”も。
「今春、歌手の吉幾三YouTubeで、飛行機内での横柄な態度を告発された長谷川岳参院議員です。その後、北海道庁職員などへの恫喝的言動も次々と発覚した」(自民党関係者)
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 その長谷川氏に気になる動きがあったという。
議員辞職した比例北海道ブロック堀井学衆院議員の後任に、高橋祐介氏という新人が繰り上げ当選する見込みです。長谷川氏は彼に『進次郎氏との2連ポスターをつくれ』と要請。地元では『進次郎が負けたらどうするんだ』と声があがっている」(地元関係者)
“要請”の度合いによっては、またパワハラになりかねないが……。長谷川氏本人を電話で直撃した。
――2連ポスターを要請?
「いや、要請ではなくて『そういうことを、できますよ。選挙も近いのであっていいんじゃないですか』と話しました。パワハラとか言われたり、皆様にご迷惑かけましたので本当に。はっはっは(笑)」
――進次郎氏が負けたらどうするんだという声も。
「ご本人の判断ですから。私は自分の改革が第一なので(笑)。自民の改革は進次郎先生に任せて……」
 そう「脱・パワハラ」を強調するのだった。
 小泉進次郎氏の陣営には他にもいわくつきの人物が……。 現在配信中の「週刊文春電子版」では父・小泉純一郎氏への直撃取材や小渕優子のブチギレ事件など小泉進次郎氏の「大いなる誤算」の真相 を読むことができる。
週刊文春」編集部/週刊文春