東電は同日、ケーブルの再接続などを実施したが復旧しなかった。作業を中断し、原因の究明や復旧作業を急ぐ。修理方法は固まっていない。準備が整い次第取り出し作業を再び始める方針だが、現時点で再開の見通しは立っていない。
デブリの取り出しに使う釣りざお式の装置にはカメラが4カ所ついている。今回映らなくなったカメラは爪状の器具がデブリをつかんだかどうかを確認するもので、復旧しなければ取り出し作業に進めない。
試験的取り出しを巡っては、作業初日の8月22日にパイプの接続順序のミスが発覚し、作業を中断した。東電はミスの原因究明や確認項目を増やすなどの対策を講じたうえで10日に作業を再開した。
14日には原子炉底部にケーブルを垂らし、先端器具がデブリに触れたことを確認した。視界などの条件が整えば、今週前半にもデブリをつかみ取る作業に入る予定だった。15日にはカメラが正常に映っていた。カメラは放射線への耐性が十分にあるという。