アメリカの優れたテレビ番組などに贈られるエミー賞の授賞式で、俳優の真田広之さんがプロデュースと主演を務めたドラマシリーズ「SHOGUN 将軍」で真田さん自身がドラマ部門の主演男優賞を受賞しました。
「SHOGUN 将軍」が作品賞
真田広之さん 「監督や諸先生方に心より御礼」
ドラマ部門の作品賞の受賞スピーチで真田広之さんは「時代劇を継承して支えてきてくださったすべての方々、監督や諸先生方に心より御礼申し上げます。あなた方から受け継いだ情熱と夢は海を渡り国境を越えました」と述べました。
アンナ・サワイさん ドラマ部門の主演女優賞
主演男優賞の真田広之さん
俳優の真田広之さんは、東京出身の63歳。
ジャパンアクションクラブの出身で、1970年代から80年代は「戦国自衛隊」や「里見八犬伝」などの作品に出演し、アクションもできる二枚目俳優として人気を集めました。
その後、1990年代にかけては映画「麻雀放浪記」や「病院へ行こう」、テレビドラマ「高校教師」など、コメディーから恋愛ドラマまで幅広い役柄をこなし、演技力も高く評価されました。
2003年に公開され、トム・クルーズさんや渡辺謙さんと共演したハリウッド映画「ラストサムライ」への出演以降は活動拠点をロサンゼルスに。
その後も「47RONIN」や「ブレット・トレイン」などハリウッドのアクション映画に武士やヤクザなど日本人の役で次々と出演、日本を代表する国際派俳優として活躍しています。
「SHOGUN 将軍」は、ハリウッド作品では真田さんが初めて主演とプロデュースを務めるドラマで、日本から見てもおかしくない、「本物の日本」を描きたいという思いから演技の所作や小道具、衣装などを監修、リアリティーのある時代劇とアクションシーンが高く評価されています。
「SHOGUN 将軍」とは
「SHOGUN 将軍」は、1975年に発表され世界的にヒットした、戦国時代の日本が舞台の小説が原作の作品です。
真田広之さん演じる徳川家康をモデルとした架空の武将が、日本に漂着してきたイギリス人航海士と関わることで、戦乱の窮地をくぐり抜け、天下統一を目指します。
真田さんは主役を演じるだけでなくプロデュースも務めていて、衣装やたてなど各分野に通じた専門家を起用。
これまでのハリウッド映画などでは日本から見ると違和感があった描写をあらため、「本物の日本文化」を発信することが強く意識されています。
リアリティーのある演出や迫力あるアクションが随所に盛り込まれ、激動の戦国時代の物語を壮大なスケールで描いています。