高市氏の「国政レポート」、総裁選政策に酷似 告示前発送に疑問の声(2024年9月10日『毎日新聞』)

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高市早苗氏が送付したリーフレットの写し。自身が掲げる政策について詳細に記されている=2024年9月10日午後2時ごろ、遠藤修平撮影
 
 自民党総裁選(12日告示、27日投開票)で、出馬表明した高市早苗経済安全保障担当相が送付した「リーフレット」に疑問の声が相次いでいる。党は今回、政策パンフレットの送付禁止の期間を告示前にまで拡大。リーフレットに「総裁選」という言葉はなく、高市氏側は「国政報告レポート」として発送したと説明するが、出馬記者会見で掲げた政策と似通っており、SNS(ネット交流サービス)上では「問題ないのか」との声が出ている。
 毎日新聞が関係者から入手した封書(写し)によると、送信元は「自民党奈良県第二選挙区支部 支部長 高市早苗」となっており、「リーフレット在中」と記されていた。「ゆうメール」の表記もあった。
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 文書(同)はA3サイズの両面2枚で「早苗代議士の国政報告レポート」と題されていた。党員のもとに届いたのは高市氏が出馬表明の会見を開いた9日だったという。
 文書では総裁選での高市氏のスローガン「日本列島を、強く」が記され、安全保障政策や省庁再編、経済成長戦略など出馬会見で掲げた政策と同様の内容が掲載されていた。冒頭で「党務に携わることができる立場になりましたら」と前置きし、抜本的な党改革を断行するとしたが、総裁選については一言も触れていない。
 派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、党総裁選選挙管理委員会逢沢一郎委員長)は、「カネのかからない総裁選」を掲げており、政策パンフレットの郵送や自動音声(オートコール)による電話作戦など八つの行為を告示前から禁止している。
 高市氏の事務所関係者は、リーフレットの送付について「総裁選のリーフレットではなく、国政報告レポートとして、事務所で管理していた宛先に送った」と説明。送付時期については「お盆前から準備していた。送付がこの時期になってしまったのはよくなかった」とした。
 リーフレットが届いた東京都内の党員は「いつもは届かないのに、なぜ今回は届いたのかわからない。総裁選を意識したのではないか」と話す。千葉県の党員は「高市氏の主張には共感するところもあるが、このやり方は問題ないのか心配だ」と述べた。【遠藤修平】
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高市大臣 「党の決めたことには一切違反をしていない」 総裁選で禁止されている印刷物郵送について反論(2024年9月10日『BS NEWS』)
 
自民党総裁選への出馬を表明している高市経済安保担当大臣は、自身の政策を記した印刷物を党員らに郵送していたことについて、「党の決めたことには一切違反していない」と反論しました。
今回の自民党総裁選では「金のかからない選挙」を目指すため、党員らに文書を郵送することを告示前から禁止しています。
しかし、高市議員側が自民党員らに対し「早苗代議士の国政報告レポート」と題して、総裁選の出馬会見で掲げた政策を記した印刷物を郵送していたことがわかり、党内からは批判の声があがっていました。
これに対して高市大臣は、印刷物は8月1日には配送業者に渡していて、総裁選で文書の郵送を禁止する前に準備していたものだと説明。「総裁選挙には全く触れておらず、党の方針に一切違反はしていない」と反論しました。