南海トラフ巨大地震への注意を呼びかける臨時情報の発表から1週間たち、15日夕方に呼びかけの期間が終わったことを受けて、内閣府と気象庁は15日夜会見を開き、南海トラフ沿いでいつ大規模地震が起きてもおかしくない状況に変わりはないとして、日ごろの地震への備えを続けるよう呼びかけました。
【会見動画(10分34秒)】
また、気象庁の束田進也地震火山技術・調査課長は、今月8日の地震と南海トラフ地震との関連について「南海トラフ地震の想定震源域で陸側と海側のプレートの状況に特段の変化を示すような地震活動や地殻変動は観測されていない」と説明しました。
そのうえで「南海トラフ巨大地震が起きる確率は今後30年以内に70パーセントから80パーセントとされ、昭和東南海地震と昭和南海地震の発生からおよそ80年が経過していることから切迫している」と述べ、南海トラフ沿いでいつ大規模地震が起きてもおかしくないことを意識し、ふだんから地震への備えを進めるよう呼びかけました。
一方、日向灘の地震活動について「この3日間で観測した震度1以上の揺れは1回だが体に感じない地震も含めるとふだんより多い状況が続いていて、当分続くと考えられる。日向灘では過去に少し期間をおいて同じ程度の地震が起きたこともある」と述べました。
そのうえで、揺れの強かった地域では家屋の倒壊や土砂災害の危険性が高まっているとして地震活動や雨の降り方に十分注意するよう呼びかけました。