神戸徳洲会病院問題「複数が調査対象外?」
しかし、その内容は、男性の死亡に至る経緯が不明のままで、十分な分析や解明がなく、病院側の過失や、カテーテル治療と死亡との因果関係に触れていなかったという。
その後呼吸が止まり、心停止となったが、約20分後に心拍が再開したため、2度目のカテーテル治療を行った。
ところが男性は再び心停止し、死亡した。
弁護団は、「病院側は、より早い時点で患者の状態の悪化を認識して、しかるべき対応が必要だった」と指摘している。
病院側は2024年3月に作成した調査報告書で、「男性は心筋梗塞の合併症としての心破裂で、ただちに開胸手術をしたとしても救命できた可能性は低い」としており、過失行為や、男性の死亡とカテーテル治療との因果関係を認める意見は得られなかったという。
これを受け弁護団は、
▼病院側は男性の死因を「偶発的に起きた心破裂」としたが、死亡に至る経緯を明らかにしていない
▼より早い時点で患者の状態の悪化を認識した上で対応していれば、救命できた可能性はあった などとしている。
また、医療記録が保管されていないことなども問題点に挙げ、「説明と調査が尽くされていない」と指摘した。
弁護団は今後、専門家の意見を聞くなどして、調査報告書などを精査し、損害賠償請求の可能性の有無を検討する。
このほか、第三者機関「医療事故調査・支援センター」による調査を求めるという。
神戸市は2月、行政指導後も安全管理体制に改善が見られないとして、神戸徳洲会病院に対し、医療法に基づく業務改善命令を出している。
・・・・・・
弁護団では、被害にあった患者や家族からの相談を受け、その立場で原因の調査や被害者の救済、再発防止策などを提言する動きにつなげたいとしている。相談は無料。
兵庫医療問題研究会のホームページ(http://www.hyogo-iryoken.com/)から申し込みができる。申し込み後、担当弁護士から直接連絡する。
TEL 078-371-5617 ※平日9時~12時、13時~17時 土日祝は除く
FAX 078-341-4439