「百条委員会やり通して」知事告発の兵庫県元幹部が死亡前にメッセージ残す（２０２４年７月１１日『産経新聞』）

兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを告発する文書を作成した元県西播磨県民局長の男性（６０）が死亡する前、県議会で設置された地方自治法に基づく調査特別委員会（百条委員会）の継続を望む趣旨のメッセージを残していたことが１０日、関係者への取材で分かった。

関係者によると、男性は７日夜、同県姫路市内で亡くなっているのが見つかった。自殺とみられるが、百条委について「最後までやり通してください」などとするメッセージを残していた。

男性は今年３月、斎藤氏のパワハラや県幹部らの違法行為などを告発する文書を作成し、一部の報道機関や県議らに配布した。県は男性を解任し、同月末の退職を認めず保留。内部調査の結果、文書の核心部分が事実でないとして別の理由と合わせて男性を停職３カ月の懲戒処分とした。

しかし、調査の中立性を疑問視する声が県議会などから噴出。斎藤氏は県議会からの要請を受ける形で、第三者機関を設置して再調査することを決めた。さらに、県議会では５１年ぶりとなる百条委が設置され、男性は今月１９日に証人として出頭する予定となっていた。

男性は百条委側に、調査を進めるにあたってプライバシーに配慮するよう求めていた。

兵庫県の斎藤知事が辞職を否定　職員労組から申し入れ受けるも「信頼関係の再構築進める」

玉川徹氏、「県職員労働組合」辞職要求も「否定」した兵庫・斎藤元彦知事に疑問「事実上の職員からの不信任…どうやって県を運営していくんですか？」（２０２４年７月１１日『スポーツ報知』）

　テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」（月～金曜・午前８時）は１１日、兵庫県の斎藤元彦知事を巡るパワハラなどの疑惑を内部告発した元西播磨県民局長の職員（６０）が今月７日に死亡したことを受け県職員労働組合が１０日に片山安孝副知事へ斎藤知事の辞職を求める申し入れを行ったことを報じた。

　これを受け斎藤知事は「私自身が生まれ変わってよりよい県政を進めていくために職員のみなさんとの信頼関係を再構築していくことをやるべき。それが私の大きな責任」と述べ辞職は否定した。

　今回の事態にコメンテーターで元テレビ朝日社員の玉川徹氏は「県職員の団体から辞職要求が出たわけですよね？これ事実上の職員からの不信任です」と指摘した。

　さらに「知事として県庁のトップとして職員からの不信任がある中でどうやって県を運営していくんですか？って僕は疑問に思うんですね」と投げかけ「ご本人は『生まれ変わる』っておっしゃっているんだけど、生まれ変わる前に続けていいかどうかっていうのを有権者の判断にゆだねる段階なんじゃないかなと僕は思います」とコメントしていた。

神戸市長、兵庫県政は「普通ではない事象続く」　元県民局長死亡　「混乱しているという印象」（２０２４年７月１１日『神戸新聞』）　

定例会見に臨む久元喜造神戸市長＝１１日午後、神戸市役所

　兵庫県の斎藤元彦知事らを告発する文書を作成した元西播磨県民局長の男性（６０）が死亡したことを受け、神戸市の久元喜造市長は１１日の定例会見で「自殺の可能性が高いという報告を受け、大変衝撃を受けた。県政が混乱しているという印象は拭えない」と述べた。「県内部の問題」と前置きした上で、「この数日間の状況をみると、普通ではない事象が続いている」との見解を示した。