英下院総選挙で大勝を収めた労働党のスターマー党首=AP
▲6人目で、初めて迎える労働党の首相である。英下院総選挙で労働党が圧勝し、党首のスターマー氏が政治のかじを取る。労働党政権はブラウン元首相以来、14年ぶり。経済成長重視の中道寄り路線を掲げ、産業国有化の公約取り下げなど党の左派色を修正しての勝利だ
▲スターマー氏は派手なパフォーマンスをせず、「退屈」とすら評される堅実さが持ち味だ。政権交代は民意の受け皿を持つ健全さの証明だろう。ただし熱狂なき圧勝は、現状への強烈な不満の反映でもある
▲欧州ではフランス国民議会選挙の第1回投票で極右勢力が伸び、決選投票が注目されている。さきの主要国首脳会議ではイタリアのメローニ首相を除き、「6人のレームダック(死に体)」とやゆされた。スナク英首相の退陣で、さっそく退場者が出た