都議会主要会派幹部に聞く① 自民・菅野弘一幹事長「都政運営できるかどうか」 東京都知事選(2024年6月24日『産経新聞』)

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東京都議会自民党の菅野弘一幹事長(楠城泰介撮影)
東京都知事選(7月7日投開票)について、小池百合子知事の2期8年の都政の評価や選挙戦に臨む姿勢などを都議会主要会派の幹部に聞いた。
 
――小池都政の評価は
「1期目は自身の立ち位置を打ち出したい思いが強く、自民都連を『ブラックボックス』などと批判していた。一方で、築地市場移転問題や2021年の東京五輪の会場の見直しは結果として騒ぎを大きくした割に、ほぼ元の形の通りになった。見直しにかかった時間と費用に対し効果が十分だったか定かでない。その後は新型コロナウイルスが発生し、東京五輪の開催に向けて連携を深めるうちに同じ方向を向くようになった。新型コロナ対策も一定の評価はできる。力を入れている少子化対策も一定の効果を出している」
――知事選の争点は
「今後の都政運営がきちんとできるかどうか。小池知事は都の将来を見据えた取り組みをしている。一方で、前参院議員の蓮舫氏は、データ的な根拠のないような公約が多い。小池知事との違いがはっきりしているのは、再開発が進む神宮外苑の問題ぐらい。知事ができることは法にのっとっているかどうかの判断だ。手続きを踏んだ民間の事業を止めたら損害賠償で訴えられる。神宮外苑と内苑の区別が曖昧で、イチョウ並木が伐採されるといった誤ったイメージも広まっているので論点を具体的にしないといけない。他の候補者は都政を理解しているようには思えない」
――政治とカネの問題で自民への風当たりは強い。選挙戦への影響は。
「(政党に準じた選挙運動ができる「確認団体」による支援なので)党が前面に出られず、やりにくさはある。支持者の中で、小池知事に対する反応は厳しくないが、国会議員には厳しい目が向けられている。蓮舫氏は立憲民主も応援するが、共産が前面に出て、どんどん色を出している。じわじわと勢力を伸ばしている」