「ロサンゼルスの一部」ド軍球団社長 3戦ぶり13号で「大谷翔平の日」御礼弾…在籍中毎年5月17日(2024年5月19日『スポーツ報知』)

キャプチャ
3回1死一塁、13号2ランを放つ大谷(AP)
◆米大リーグ ドジャース7―3レッズ(17日・米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム
 ドジャース大谷翔平投手(29)が17日(日本時間18日)、本拠地・レッズ戦に「2番・DH」でフル出場。ロサンゼルス市が「大谷翔平の日」と制定した記念日に両リーグトップタイに再浮上する13号2ランを放ち、自ら祝砲を上げた。チームは接戦をものにし、連敗は2でストップ。フィリーズヤンキースに次いで今季30勝に到達した。
 * * *
 “主役”は笑顔でダイヤモンドを一周した。1点リードの3回1死一塁。大谷はモンタスの初球、外角95・3マイル(約153キロ)直球を逆らわず押し込んだ。3試合ぶりの13号2ランが左翼席へ。再びリーグ単独トップに立ち、両リーグ最多に並んだ。自身の記念日が制定された日に自ら上げた祝砲。名実ともに「大谷の日」となった。
 レッズのモンタスからは通算5本目の一発。カモにしてきた右腕からまた打った。左翼席へのアーチは、44本で日本人初の本塁打王に輝いた昨季も3本だけだったが、今季は早くも2本目。進化の跡も見える。ロバーツ監督は「(昨日は自分の)ボブルヘッドデーに打たなかったからね。今日という重要な『大谷デー』までホールドしていたんだろう」と得意のジョークで笑わせた。
 米カリフォルニア州ロサンゼルス市は試合前に、選手としての功績や影響力などをたたえ、5月17日を「大谷翔平の日」と制定したことを発表した。大谷は午前中にロサンゼルス支庁を訪問し、市議会で表彰を受けた。背番号にちなみ、大谷がドジャースで現役を続ける間は「5・17」が「Shohei Ohtani Day」となる。父・徹さんの62回目の誕生日と重なったことも運命だろうか。「今日この日を迎えられたことがすごくうれしいですし、私自身にとってすごく特別な瞬間です」と話し、大きな拍手を送られた。
 「大谷翔平ボブルヘッドデー」として行われた前日16日(同17日)には、本拠地に今季メジャー全体で最多の5万3527人が集結するなど大谷フィーバーは現地でも社会現象となっている。「簡単に言えば、翔平はロサンゼルスの一部となった」とカステン球団社長が言えば、ロバーツ監督も「ポップカルチャーのアイコンのような存在。例えば、パーティーで彼の周りにいたいみたいな感じ」と賛辞を惜しまなかった。
 グラウンド内外で世界中の人に夢を与え続ける大谷だが、「自分のやることをしっかりやって、それで何か感じてくれる人がいたらうれしい」という持論を持つ。自身初のワールドシリーズ制覇へ自分を飾らず、これからも自然体で打ち続ける。(中村 晃大)