浅草神社(東京都台東区)の三社祭が17日始まった。初日は午後1時から、笛や太鼓でお囃子(はやし)を演奏する男女が乗った屋台やはんてん姿の男性たちが作業唄「木遣(きや)り」を歌いながら神社周辺を練り歩く大行列があり、びんざさら舞も奉納された。19日夜まで、浅草の町が祭り一色に染まる。(鈴木里奈、小形佳奈)
熱心に写真を撮っていた香港出身で大阪から訪れたジェシー・フーさん(31)は「荘厳な雰囲気で、音楽を聴いたら心が静かになった」と感動していた。
神輿を組み立てる仲見世町会の人たち
44町会の神輿(みこし)が練り歩く18日の町内神輿連合渡御(とぎょ)に向け、神輿を組み立てる様子があちこちで見られた。仲見世町会担当の鳶(とび)頭、小村方仁(ひとし)さん(51)は「事故やけがなく、みなさんに楽しんでもらえるように」と願いながら作業した。
新型コロナウイルス禍で祭りが縮小された2022年、本来の熱気を伝えたいと氏子らに提供を呼びかけ、約300枚が集まった。今年はこのうち、昭和20年代の神酒所、都電の線路の上を練り歩く神輿などを写した20枚を紹介する。
町会広報部の担当者は「写真は、浅草という町のエネルギーを感じるものばかり。時代と共に変わりゆく町並みも楽しんで」と来場を呼びかけている。