大音量のヤジで演説中止も 東京15区補選「つばさの党」の行為で異例の選挙戦|(2024年4月29日『TBSニュース』)

 


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きのう、投開票が行われた衆議院補欠選挙。9人が立候補した東京15区では、候補者が選挙妨害と受けとられかねない行為を繰り返すなど異例の事態となりました。 今月25日、多くの人が候補者の街頭演説を待つなか、別の陣営から大音量のヤジが浴びせられます。
つばさの党・黒川敦彦代表 「へいへいへーい。なんでおまえ、論戦で答えないんだよ」 大声をあげているのは、政治団体「つばさの党」。混乱を避けるためか、この陣営の街頭演説は中止となりました。
つばさの党・黒川敦彦代表 「なにが変わったんだ!答えろ!きれいごと言ってんじゃねーぞ」 東京15区の補選では、選挙期間中、「つばさの党」による選挙妨害ともとれる行為が繰り返され、他の陣営から抗議が続く異例の事態に。
捜査関係者によりますと、つばさの党から出馬した根本良輔氏(29)や黒川敦彦代表(45)ら3人に対しては、告示日の今月16日、別の陣営の街頭演説中に近くで大音量の演説をしたなどとして、警視庁が18日、公職選挙法違反の自由妨害の疑いがあるとして警告を出しました。
しかし、「つばさの党」陣営は、警告を受けた後も他の陣営の事務所の前で太鼓を鳴らしたり、車で追いかけ回すなどの行為を繰り返します。
「(根本氏に対し) ちゃんと議論する場でやれよ」 「妨害!妨害!妨害!」 他の陣営は「つばさの党」を避けるため、街頭演説の日時や場所を事前に告知できないなど、選挙戦に影響が出たといいます。
立憲民主党 酒井菜摘氏 「危険を感じるような場面もあり、本当に怖かった」 無所属 乙武洋匡氏 「各陣営、各立候補者の主張、それを有権者のみなさまがしっかりとお聞きになる権利・自由が奪われてしまった」
一方、「つばさの党」側は「言論の自由だ」などと主張しています。
つばさの党 黒川敦彦代表 「私たちも選挙に出ている陣営であって、私たちのマイクと言論と他陣営のマイクと言論は同等なので、私たちだけが選挙妨害っていうのは、これは違うと思っている」
つばさの党 根本良輔氏 「今後、これを反省する気とかはまったくなく、バンバンやってくつもりでございます」 こうした行為をめぐっては、選挙戦のさなか、国会でも議論になっていました。
岸田総理 「大音響でことさらに妨害するなどして、候補者の主張等が有権者に伝わりにくくすること。当該行為が広まっていくことがあれば、何らかの対策が必要ではないか」 与野党からは摘発を求める声もあがったほか、法改正の必要性を指摘する声も出ています。