東日本大震災を知らない子たちに伝えたい 福島県双葉町出身の箏曲家・大川義秋 10日にコンサート(2024年3月1日『東京新聞』)

 

東日本大震災から13年-。福島県双葉町出身の箏曲家、大川義秋(28)が10日午後1時から多目的スペース「C-Lounge」(東京・内神田)で、「箏×手話歌チャリティコンサート」を開く。
 大川は昨年、福島県内の小中学校をめぐり、語りと箏曲演奏で大震災を知らない子どもたちに当時の惨状を伝えた。コンサートの収益は、こうした活動などのために使う。
 当日は、手話歌パフォーマーのもとみち(28)も出演。大川は「音を手話で形にして見せてもらう。『いのち』をテーマに、被災者の心の支えになるように表現したい」といい、「時の風に乗って」「3・11これから」など復興を支える新曲も披露する。
 中学3年生のときに震災に遭い、家族と埼玉県に避難した大川。高校で箏に出合ってプロになり、2020年に箏曲家の登竜門とされる「賢順記念全国箏曲コンクール」で最優秀賞を受賞した。ビジュアルに訴える衣装で、「箏曲界のアイドル」といわれている。
 入場料は3500円。詳しくは「箏×手話歌チャリティコンサート」で検索。