お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(60)が、女性に性的行為を強要したとする「週刊文春」の報道で名誉を毀損(きそん)されたとして、発行元の文芸春秋と週刊文春編集長に5億5000万円の慰謝料などを求めた訴訟で、松本側が「客観的証拠は存在しない」と訴状で主張していることが16日、分かった。
この日、被告側の文芸春秋に訴状が到着。文春編集部は「これまでの報道内容には十分に自信を持っております。訴状の中身を精査し、次号の週刊文春でこちらの主張をしっかりとお伝えします」とコメントした。
第1回口頭弁論は3月28日に東京地裁で行われる。
本来、民事訴訟では原告、被告側ともに本人が出廷する必要はないが、関係者は「松本さんは当初から、名誉を回復したいとの思いが強い」と話しており、法廷で自らの口で疑惑を否定する可能性が濃厚だ。
気になるのはいつ松本が出廷するかということ。元検事の亀井正貴弁護士は「一般的に出廷するとすれば本人尋問で、早くても来年になるだろう」と指摘。本人尋問は裁判の終盤で、前段階の口頭弁論や弁論準備手続き、証人尋問に時間がかかった場合には「再来年以降になることも考えられる」とした。
争点については「性行為について合意があったか否かになるだろう」と指摘。原則、被告側に合意がなかったということを立証する責任があるとし「被害を受けたという女性が性行為を強要されたことを知人や親族に相談したメールなどがあれば、有力な証拠になる」とした。日本中が注目する裁判。松本が何を語るか注目される。