南海トラフ巨大地震」が起きたら、「震度7」が予測されている「高知県」の地名(2024年9月17日『現代ビジネス』)

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30年以内に70~80%と、高い確率で発生が予測されている「南海トラフ巨大地震」。もし発生すれば、西日本全域を巻き込む超巨大災害となる可能性があるとされている。その被害予測は、東日本大震災の10倍ともいわれており、まさに「未曽有の国難」といえる事態になるだろう。
東日本大震災では「津波」が大きな被害を出したことが注目された。もちろん、「南海トラフ巨大地震」でも、最大で34メートルともいわれる津波が太平洋沿岸を襲うことが予測されており、その被害は甚大なものになるだろう。だが、「南海トラフ巨大地震」で恐ろしいのは津波だけではない。「津波」の前に来る「揺れ」そのものが非常に激しく、大きな被害を出すことが予測されているのだ。
では、そのとき具体的にはどのような事態に陥ることが予測されているのだろうか。内閣府の「南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ」が発表している被害想定をもとに見ていきたい。
なんと21府県で「6強」
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内閣府防災担当が平成24年に発表した「南海トラフの巨大地震による津波高・浸水域等(第二次報告)及び 被害想定(第一次報告)について」という資料によると、「南海トラフ巨大地震」が発生した場合、
震度6弱が想定される地域は、21 府県 292 市町村(21 府県 292 市町村)
震度6強が想定される地域は、21 府県 239 市町村(21 府県 242 市町村)
震度7が想定される地域は、10 県 151 市町村(10 県 153 市町村)
注)( )内は、3月31日の前回推計(第一次報告)
注)市町村数には、政令市の区を含む
とされている。
ここでは、「震度7」が想定される10府県のうち、高知県の場合を見ていきたい。
高知県では
太平洋に面する高知県は、「南海トラフ巨大地震」で非常に大きな被害が出ることが予想される地域の一つである。特に黒潮町では最大34メートルもの津波が襲ってくることが予想されており、揺れも津波も激甚なものになる可能性が高い。
ここでは、高知県全域の震度分布を知るために「市町村別最大震度」の資料を見ていきたい。
この資料では、「南海トラフ巨大地震」を様々なケースに分けて震度を想定している。今回は、最も被害が大きくなる「最大値」の数字を見ていくことにしたい。
高知県で「震度7」が予測される具体的な地域は次の通りだ。
高知県南国市
高知県安芸郡東洋町
高知県安芸郡安田町
高知県安芸郡北川村
高知県長岡郡本山町
高知県土佐郡土佐町
高知県吾川郡いの町
高知県幡多郡大月町
高知県幡多郡三原村
34ある高知県の市町村のうち、なんと29市町村が「震度7」の可能性があるということだ。もちろん、これ以外の地域についても、「震度6強」「震度6弱」の大きな揺れが襲ってくる可能性は高い。
その時に備えて、いまから水や食糧などの備蓄をしておくことが肝要だといえるだろう。避けられない脅威だが、ただ恐れるだけでなく、適切に備えをすることを忘れないようにしたい。
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