愛子さま23歳 皇室での存在感の高まりに「雅子さまのサポート」も期待 初の公式海外訪問は来年?(2024年12月2日『AERA dot.』)

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国スポの陸上競技を観戦する天皇、皇后両陛下の長女愛子さま。初めてのおひとりでの地方公務だったが、終始堂々とされていた=2024年10月11日、佐賀市のSAGAスタジアム
 12月1日、天皇、皇后両陛下の長女、愛子さまの23歳の誕生日を迎えられた。今春に学習院大学を卒業して社会人デビューし、日本赤十字社での勤務やおひとりでの地方公務など、「初めて」づくしの1年だった。皇室での存在感を、どんどん高めている愛子さま愛子さまが生まれた2001年から皇室番組の放送作家を務めるつげのり子氏は、来年には初めての海外訪問もあるのではないかと期待する。
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 今年は、愛子さまについて伝えるニュース記事の多くに「初めての」「初」という言葉が添えられた一年だった。
 例えば、2月9日にはケニアのルト大統領夫妻を招いた昼食会(午餐)が開催され、愛子さまは宮中での食事を伴う公式行事に初めて出席。「宮中午餐デビュー」として注目を集めた。当日に体調を崩した秋篠宮紀子さまに替わって急遽出席されたにもかかわらず、堂々とした立ち振る舞いだった。
 愛子さまが生まれた2001年から皇室番組の放送作家を務めるつげのり子氏は、
「初めてづくしで、愛子さまにとって今年は大きな変化の年でした」
 と振り返る。
 そんな1年を経て、皇室での存在感を高めてきた愛子さまに対して、つげ氏はこれから期待することとして、「雅子さまのサポート」を挙げる。
雅子さまを補佐するような役割で、皇室としての役割をますます果たしていっていただきたいと願っています」
愛子さま初めての海外訪問は?
 愛子さまの「初めて」は、今後も出てきそうだ。
 例えば、「初」の海外公式訪問。つげ氏は「来年の可能性も大いにある」と話す。その訪問先になりそうな国のひとつが「ブラジル」だ。
「来年2025年は、日本とブラジルの外交樹立130周年の節目の年。1982年には陛下、88年には秋篠宮さまがそれぞれブラジルに訪問されています。天皇陛下の妹・紀宮さま黒田清子さん)の初めての公式海外訪問先もブラジルでした。
 上皇さまは皇太子時代から、美智子さまとブラジルを訪問されており、心を寄せられてきました。ブラジルは、日本から渡った日系人たちが苦労の末、活躍した土地です。来年3月には、ブラジル大統領夫妻が国賓として来日することが調整されています」
 また、つげ氏はブラジルの後、愛子さまにはアフリカを訪問してほしいと考えている。皇室のアフリカ訪問は、ここ10年ほど途絶えているからだという。
「皇室の方がアフリカに訪問されるのは、2014年の秋篠宮ご夫妻がザンビアタンザニアに訪問されてから途絶えています。2月にケニア大統領夫妻が来日し、そのときの宮中午餐に愛子さまも参加されています。来年の訪問はかなわないかもしれないですが、何年後かに愛子さまが訪問されることを期待しています」
■これからも愛子さまらしく
 そして、愛子さまの「初めて」で忘れてはならないのは、能登半島地震の被災地訪問だ。つげ氏も「愛子さまにとって、今年残された課題だったのではないでしょうか」と言う。
 愛子さまは今年9月28日から1泊2日の予定で能登半島地震の被災地を訪れる予定だったが、石川県の能登地方での豪雨災害によって取りやめになった。
「来年、訪問することができる状況になったら、いの一番に能登半島の被災地に訪問されると思います」
 とつげ氏は言う。
 しばらくは、愛子さまの「初めて」が続きそうだが、つげ氏は今まで以上に「愛子さまらしく」を期待する。
「来年、皇室における大きな出来事のひとつとして、悠仁さまが筑波大学付属高校を卒業され、成年の記者会見があるはずです。そうすると、成年皇族として、愛子さま悠仁さまを比較する話題も多くなってくるかと思います。
 また、『愛子さま天皇に』という世論の高まりがあるのも事実なので、そういった声を気にせずに、愛子さまにはどんどん前に出ていっていただきたいです。これまで通り、愛子さま愛子さまらしくやっていただけたらと思っています」
AERA dot.編集部・太田裕子)
◎つげのり子/放送作家。ノンフィクション作家。西武文理大学非常勤講師。日本メディア学会会員。2001年の愛子さまご誕生以来皇室番組に携わり、テレビ東京BSテレ東で放送中の「皇室の窓」で構成を担当。皇室研究をライフワークとしている。日本放送作家協会日本脚本家連盟会員。著書に『天皇家250年の血脈』(KADOKAWA)、『素顔の美智子さま』『素顔の雅子さま』『佳子さまの素顔』(河出書房新社)、『女帝のいた時代』(自由国民社)、構成に『天皇陛下のプロポーズ』(小学館、著者・織田和雄)がある。
太田裕子