ばらまき…(C)日刊ゲンダイ
《#住民税非課税世帯》ーー。この言葉がX(旧ツイッター)でトレンド入りするのは何回目だろうか。
【写真】元おニャン子生稲晃子氏が石破内閣の外務政務官に…米ロ中相手に務まるの?「不勉強」理由に取材拒否の過去
政府が月内にも策定する総合経済対策で、住民税非課税世帯1世帯当たりに3万円を給付する方向で検討に入ったと報じられ、13日夜から14日朝にかけてネットで話題となった。
時事通信などによると、子育て世帯には子ども1人当たり2万円を加算するといい、こうした対策により、2024年度補正予算案の規模は13兆円を超えるのは確実。23年度補正予算(13兆1992億円)を上回る見通しという。
23年の経済対策でも、政府は住民税非課税世帯や住民税均等割のみ納税する世帯に計10万円を給付し、18歳以下の子どもには1人当たり5万円を追加していた。
厚生労働省の国民生活基礎調査(23年)によると、全世帯に占める住民税非課税世帯の割合は27.4%。年代別では75歳以上が49.0%、65歳以上が38.1%。年金生活者が多く見られ、働き盛りの30歳代~50歳代は10%台だ。
■消費税減税など、すべての国民が等しく恩恵を受けられる経済対策を考えて
物価高、資源高に苦しむ低所得者の救済対策とはいえ、政府が住民税非課税世帯を繰り返し給付対象とすることに対し、国民の反発は強いようだ。
《国民の三大義務は、教育、勤労、納税と授業で習ったが、非課税=納税していない人ほど給付金がもらえるのは納得できない》
《高齢者は年金暮らしだから非課税世帯になるのだろう。だが、若い世代は?低所得者に限らず、物価高に苦しんでいるけど》
《要件を満たせば外国人も対象になるという。なんで?》
SNS上では「住民税非課税世帯になるために」といった脱法的な行為を“指南”する投稿や動画も出回り始めている。
自民党総裁選や総選挙で「公平公正」「ルールを守る」と訴えていた石破茂首相(67)。《不公平で不公正》《ルール無視》との声が上がる手法ではなく、消費税減税など、すべての国民が等しく恩恵を受けられる経済対策を考えてほしい。
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少数与党に転落した第二次石破内閣の前途は多難だ。●関連記事では【もっと読む】『元おニャン子生稲晃子氏が石破内閣の外務政務官に…米ロ中相手に務まるの?「不勉強」理由に取材拒否の過去』【さらに読む】『「ルールを守る」石破自民が早くも破った…会派入り要請した萩生田氏、平沢氏を「党所属議員」と扱わないインチキ』などを取り上げている。
元おニャン子生稲晃子氏が石破内閣の外務政務官に…米ロ中相手に務まるの?「不勉強」理由に取材拒否の過去(2024年11月13日『』)
「自民党は人材の宝庫だ」
故・安倍晋三首相が総理在任中によく使ったフレーズだが、果たして「宝庫」なのかと疑問を抱いている国民は少なくないだろう。第二次石破内閣の外務政務官に生稲晃子参院議員(56)が就任する、と報じられたためだ。
石破茂首相(67)は、自民党の派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件に関与した議員は要職に起用しない方針を決めている。このため、生稲氏に白羽の矢が立ったようだが、生稲氏は2022年夏の参院選で初当選したばかりの1期生だ。
1980年代に一世を風靡したアイドルグループ「おニャン子クラブ」を支えた元メンバー。参院選に出馬した際、今回の衆院選を非公認で戦って勝利した萩生田光一衆院議員(61)と共に八王子の旧統一教会(現世界平和統一家庭連合)の施設を訪問。教団信者相手に演説をしていたことが報じられていたが、問題は選挙戦で明らかになった政治姿勢。
■参院選アンケートでは「無回答」連発、自由記述では“パクリ疑惑”
NHKの候補者アンケートでは「無回答」を連発し、東京新聞の自由記述のアンケートでは、同じ自民候補の朝日健太郎・現参院議員(49)氏と回答が酷似する“パクリ疑惑”も浮上した。開票時は「不勉強」を理由にTV局のインタビューをすべて“拒否”したとして、テレビ東京の選挙特番「池上彰の参院選ライブ」で池上氏から苦言を呈される場面もあった。
政務官は大臣からの指示や要望に応じ、政策調査や情報収集、資料作成などを手掛けるほか、事務次官との間で政策の企画、立案を担当する重要ポスト。しかも、生稲氏が関わるのは外務省だ。
「またトラ」として世界が動向を注視している米国トランプ政権はもちろん、ロシアや中国との厳しい外交折衝に遭遇する場面も出てくるだろう。「不勉強」では到底務まらない。紀藤正樹弁護士(63)が自身のX(旧ツイッター)で、《なんと外務政務官に生稲晃子参院議員》と驚きの投稿をしたのも当然ではないか。
《石破首相は外交やる気ないな》《誰が考えても、生稲さんの外務政務官は無理ゲー》…。Xで《生稲晃子》がトレンド入りしたのを受け、SNS上でもこんな投稿が少なくない。