「法人化まもない時期に補助金1.6億円」最年少代議士・大空幸星(26)に“安倍昭恵夫人との関係”を訊いたS(2024年12月13日『文春オンライン』) 

 10月の総選挙。元総理夫人が時には涙ぐみながらも熱心に応援演説で激励した。
「(主人は)きっと今日もどこかで『大空くん、頑張れ』と言って応援してくれているはずです!」
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 エールのお相手は、最年少代議士となった大空幸(こう)星(き)氏(26)である。
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選挙中に見られた不思議な光景
「法人化まもない時期に補助金1.6億円」最年少代議士・大空幸星(26)に“安倍昭恵夫人との関係”を訊いた
 国内初となる24時間365日対応の匿名相談チャット窓口を運営するNPO法人「あなたのいばしょ」の元理事長で、テレビコメンテーターとしても人気を博していた大空氏。
「東京15区では、立憲民主党の酒井菜摘氏や元タレントで無所属の須藤元気氏らに及ばなかったものの、なんとか比例で復活当選。自民党の最年少代議士として何かとメディアの注目を集めています」(政治デスク)
 選挙中には、こんな不思議な光景もあったという。
「大空の選対事務所に、元衆院議員の松野頼久氏の次女・未佳氏と母親が毎日のように顔を出していたのです。選対スタッフの間では『大空氏と結婚させたいのでは』と囁かれていた」(事務所関係者)
 父の頼久氏に聞いた。
――ご息女と奥様が大空さんの選対事務所に頻繁に顔を出されていた。
「まあ、なんとなくは聞いてはいますけど」
――一部では、ご結婚かと話題になっていた。
「いや、全くないと思います」
――どんなご縁?
「お姉ちゃん(未佳氏の姉)と(大空氏が)親しいようなことは聞いています。親しいって、友達としてですよ? だから未佳と大空さんが結婚とか付き合うとかは一切ないと思います。そういう男女の関係とか、もう500%、1000%ないと思います!」(大空氏は「仲の良い友人の1人」と回答)
年上に好かれる、生粋の人たらし
 大空氏と“親しい”のは、松野母娘だけでない。大空氏の知人が明かす。
「先日、薨去された三笠宮妃百合子さまを祖母に持つ瑶子女王殿下です。昨年5月にはNPO法人もご訪問され、大空のインスタグラムには『特別なお客様』と2ショットもある。彼は年上に好かれる、生粋の人たらし。他にも政界関係者で彼を可愛がっている人は少なくありません」
 そして――。冒頭のように、あの人も大空氏の応援に駆けつけた。熱意溢れる応援演説では、亡き夫・安倍晋三元総理大臣(享年67)の名前も登場する。そう、安倍昭恵氏だ。
「大空が学生時代に参加していた『高校生未来会議』の活動を通じて、出会ったそう。同会議には昭恵氏も度々ゲストとして招かれていますが、大空はその連絡係も務めていた」(同前)
 そんな大空氏が理事長を務めていたNPO法人が受け取った「補助金」をめぐってとある疑義が生じている。政治部記者の解説。
厚生労働省の公開情報によると、21年10月に厚労省から公募申請型『新型コロナウイルス感染症セーフティネット強化交付金』として、約1億6600万円の補助金を受け取っている(後に一部返還)。当時『あなたのいばしょ』は法人化から1年も経っておらず、事業費もわずか21万円程度。にもかかわらず、多額の補助金が支給されたことに疑問の声が上がっているのです」
 同じ補助金を受給した他の団体の決算の数字を比べてみると、最も多い支給額を受け取った「自殺対策支援センター ライフリンク」は事業費に約5億円を計上。3番目に多い支給額を得た「東京メンタルヘルス・スクエア」も約8800万円としている。一方で、後者への補助金支給額は「あなたのいばしょ」よりも約1億2000万円ほど少ない、約4000万円にまで落ちるのだ。
昭恵氏の関与はあったのか、厚生労働省に聞くと…
 もしや、“第二の森友学園”よろしく、異例のスピードで多額の補助金が支給されたウラに昭恵氏の関与があったのでは?
 厚生労働省に見解を求めたところ、
「当時の担当者等に確認したところ、御指摘の安倍昭恵氏の関与は確認されなかった」
 と回答した。
「あなたのいばしょ」は書面で主にこう答えた。
「予算計上等に対しても厳格な審査過程を経て採択の有無が実施されていると理解しておりますし、あくまで弊法人は、採択された側ですので、採択に至る経緯につきましては把握しておりません」
本人は「採択理由についてはお答えできる立場にはありません」
 一方、大空氏は書面で主に次のように回答した。
――創立1年目のNPO法人に多額の補助金が拠出された理由について。
「公募申請した立場であり、その採択理由についてはお答えできる立場にはありません」
――補助金交付に、安倍昭恵氏の関与はあったか?
「採択されるにあたり、安倍昭恵氏の関与はありません。私自身が依頼したことも、厚労省に対して安倍昭恵氏との関係について言及したこともありません。安倍昭恵氏とは、共通の知人を介して複数回お会いさせていただいております。出馬にあたり、安倍昭恵氏から激励のご連絡をいただき、応援演説については私からお願いしました」
 疑惑の大空は晴れた?
週刊文春」編集部/週刊文春 2024年12月5日号
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